藤田寛之が43歳にして初めての賞金王と2度目のマスターズ出場に挑む。

　国内男子ツアー最終戦、ゴルフ日本シリーズJTカップは東京よみうりカントリークラブを舞台に29日に開幕する。本大会は今季の優勝者と賞金ランキング25位（国内ツアーのみの加算）までの者だけが出場を許された今季の最優秀選手決定戦だ。注目を集めるのはもちろん賞金王のタイトルに王手をかけた藤田の戦いぶり。現在の獲得賞金は1億3,515万9,972円（海外ツアー含む）。2位の谷口徹とは3,781万1,456円もの差があり、優勝賞金が4,000万円の今大会で単独16位以内に入れば谷口の順位に関係なく賞金王が決まる。

「集大成を見せられるように」と先週のカシオワールドオープンゴルフトーナメント終了後に今大会への抱負を口にしており、藤田は3連覇のかかる相性のいい大会に意欲満々。現在の世界ランキングは48位で、年末時点で50位以内に入っていれば来季のオーガスタ行きの切符も得られるとあって、賞金王と平行してそちらも気になるところだ。冬枯れのコースに技と忍耐という自身の持ち味で挑む。

　わずかな可能性にかける谷口は先週に風邪を患い、まさかの棄権を余儀なくされた。大切な局面での戦線離脱に悔しい思いは人一倍。それだけに優勝しての逆転賞金王に死力を尽くす覚悟だ。

　来季から米ツアーに本格参戦する石川遼、国内賞金ランキング3位のブレンダン・ジョーンズ（豪）、同4位の池田勇太、ルーキーながら同5位の藤本佳則、滑り込みで大会出場を決めた山下和宏らも参戦。有終の美を飾るべく全力で挑む。