世界ランク1位と2位がシーズン初戦で揃って予選落ちを喫するというまさかの番狂わせが起きた。

　欧州ツアーのアブダビHSBCゴルフ選手権は現地時間18日、UAE、アブダビGCを舞台に第2ラウンドの競技を終了。用具契約を一新、タイガー・ウッズ（米）と同じナイキと破格の契約を結びシーズン初戦に望んだ世界No.1のローリー・マキロイ（北アイルランド）だったが、3オーバー75に終わった初日同様、この日もショットとパットが噛み合ずボギーが先行する苦しいラウンド。2バーディ、5ボギーは2日連続『75』の低調なスコアで通算6オーバー。カットラインに4打及ばず98位タイの下位で予選落ちを喫した。

　一方のタイガーは5番パー4でティショットを砂地に打ち込み、打球が地面にめり込んでいたため無罰でドロップしたが、そこはローカルルール上では本来なら“あるがまま”プレーしなければならないライ。ボギーで切り抜けたつもりが後に競技委員から処置を誤ったとして2打罰を課され、ボギーではなくトリプルボギーとなったことで5バーディ、5ボギー、1トリプルボギーの3オーバー75。通算3オーバーはカットラインにわずか1打足りない71位タイで決勝ラウンド進出を逃した。

「（同伴プレーヤーでタイガーのマーカーだった）マーティン・カイマー（独）にも確かめてもらって、正しい処置としてドロップしたつもりだったんだが…。世界中どこでも打球の勢いで球が地面に食い込んだ場合、ドロップ出来ることになっている。しかしルールはルール、仕方ない。今日は序盤苦しいスタートだったけれど、後半盛り返し予選を通れると思っていた。残念だが少し足りなかった」と昨年のウェルズファーゴ選手権以来となる予選落ちに意気消沈のタイガー。

　たらればはゴルフに禁物だが、もし2打罰がなければ通算1オーバー49位タイで週末も彼のプレーを見ることが出来たのだが…。300万ドル（約2億7,000万円）のアピアランスフィー（出演料）を支払った大会側としても何とも割り切れない結果となってしまった。

　主役2人が予選で姿を消す中、初日に続き単独トップの座を守ったのは世界ランク5位のジャスティン・ローズ（英）。4バーディ、1ボギーの3アンダー69と安定したゴルフで通算8アンダーとし、2位タイに並んだジェイミー・ドナルドソン（ウェールズ）、トービヨン・オルセン（デンマーク）、ゴンサロ・フェルナンデス-カスタノ（スペイン）に1打差をつけトーナメントをリードした。またタイガー、マキロイと同組で回ったカイマーは通算4アンダー7位タイの好位置につけている。