アンカリング禁止にE.エルスの悲痛な叫び
2013年2月15日(金)午前11:55
メジャー4勝のアーニー・エルス(南ア)がパターのアンカリング問題について新展開が繰り広げられることに期待している。
ロングパターやベリーパターで、グリップを体の一部に固定してストロークするアンカリングが有利に働くとして、R&A(ロイヤル・アンド・エイシェント・ゴルフ・クラブ)とUSGA(米国ゴルフ協会)がこれを禁止するのが規定路線となっている中、米男子ツアーのノーザン・トラスト・オープン(現地時間14?17日/カリフォルニア州、リビエラCC)でシーズンをスタートさせたエルスは規則改定に動いている。
アンカリング問題は長い間取り沙汰されてきたが、ここ数年このスタイルでパッティングをしてメジャータイトルを獲得する選手などが多いこともあって昨年11月に両団体が新ルールを提案。パターの長さについてはこれまで通りとしながらも、アンカリングを禁止する提案で関係各方面から意見や要望を広く募って猶予を持たせたが、禁止路線なのは明らかだ。ルール改正そのものが行われるのは2016年1月だが、アンカリングしている選手たちにとっては死活問題となるだけに批判が相次いでいる。
これについて尋ねられたエルスは「できれば禁止しないで欲しい。禁止しなければならない何のデータもないんだ。数字でしっかりしたことを示して説明してくれ」と強い言葉を吐いた。
確かに一昨年の全米プロゴルフ選手権でキーガン・ブラッドリー(米)が、史上初めてベリーパターを使ってメジャー優勝。昨年は、ウェブ・シンプソン(米)が全米オープンで、エルスが全英オープンで、やはりアンカリングしてメジャータイトルを獲得している。それだけに喧々諤々の論争の中、禁止の方向で突っ走ることに抗議する声も多い。メジャー4勝のエルスの論理的な反論に、果たして答えは出されるのか。そのことも含めて、成り行きから目が離せない。