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欧州男子

小松直行の週刊オフチューブ ?マキロイ対ファウラー!アブダビHSBCゴルフチャンピオンシップ?

2015年1月15日(木)午後1:27

LIVE FROMのMCや欧州ツアー中継の実況を担当している小松直行アナウンサーが、欧州ツアーの最新動向や見どころ等を、小松アナならではの視点でお届けします。

目次:
■ペルシャ湾岸3連戦!アブダビHSBCゴルフ・チャンピオンシップ
■練習場所としての中東地域
■欧ツアー新人紹介(その2)
■小松の小耳
■こまつの空耳

アブダビHSBCゴルフ・チャンピオンシップ

ヨーロピアンツアーはペルシャ湾岸3連戦
アラビア半島の砂漠にしかれた緑のじゅうたんで、新春おなじみのデザート・スウィングが始まりです

それぞれにユニークな優勝トロフィーは「アラジンの魔法のランプ」
手に入れて2015年を登りつめるのは誰になるのか

緒戦はアラブ首長国連邦の首都 アブダビ
ゆたかな資源のアブダビは、遅ればせながらゴルフでもチャンピオンシップの拠点となりました

摩天楼を背景にしたアブダビGCに今年も、強力なフィールドがそろいました
筆頭はワールドランキング・ナンバーワン、ローリー・マキロイ
目くるめくような夏の3連勝でマキロイ時代の到来を印象付けた去年・・・
今年も世界のゴルフファンをあっと言わせて欲しい

ワールドランキング2位のヘンリック・ステンソンも2015年はアブダビから始動です
2ヶ月前にドバイで炸裂したあの強さ・・・
ステンソン自身にとっては、メジャーを狙う一年がまた始まります

マキロイ対ファウラー マキロイ対ファウラー!!
この顔合わせが早くも見られるなんて、ヨーロピアンツアーならではです!
ワールドランキング10位のリッキー・ファウラーはマキロイ追い落としを狙う同世代の筆頭
アーリーラウンドを一緒に回ります

仕事始めのスーパースターたち
ワールドランキング6位のジャスティン・ローズ、12位のマーティン・カイマー、
デュビソンもドナルドソンも、エルスもヒメネスも来ています

砂漠の精霊たちよ、願いをかなえたまえ・・・

今年で10年目の記念大会になりました。アブダビHSBCゴルフチャンピオンシップはスタープレイヤーの新春仕事始めにふさわしい華やかな大会です。
出場者を見れば、この試合を通じてゴルフの目的地としてのアブダビを世界に知らしめたいアブダビ政府の力の入れようがわかります。
ゴルフ観光ではドバイに遅れをとっているアブダビですが、2012年にはタイガー・ウッズが出場し、2013年にはゴルフ目的の観光客が前年比でほぼ倍増しています。
マーティン・カイマー 2014年はフィル・ミケルソンとローリー・マキロイが優勝争いを演じました。スリリングな勝負を演出するコースは、最後まで見逃せません。去年はスペインのパブロ・ララサバルが逆転優勝。ハヤブサをかたどったクラブハウスの威容が見えてくる18番ホールで、渾身の2打目を放ってバーディーをもぎ取ってキャリア3勝目をものにしました。
「この時代のもっとも才能あるゴルファー3人のうちの二人をしのいで優勝できたなんて。ボクの18番のバーディーパットは、2012年のライダーカップでカイマーが決めたあのパーパットと同じくらいすごかったと思う」とコメントしていました。


練習場所はUAE

日中は25℃くらいという快適な気候もあって、冬の中東は欧州プレイヤーたちの練習場所となっています。
アブダビの東、1時間半ほどのドバイの、最終戦DPワールド・ツアーチャンピオンシップの行われるジュメイラ・ゴルフエステートには「ヨーロピアンツアー・パフォーマンス研究所(ETPI:European Tour Performance Institute)があります。
最新のスイング解析装置等を揃え、さまざまなショットの練習できる練習場に加え、体力測定と評価、そして強化のための各種トレーニング施設、さらには理学療法設備も完備。今年も年明け早々から20名ほどのプレイヤーが利用し、マーティン・カイマー、ダレン・クラーク、ジャスティン・ローズ、ヘンリク・ステンソン、デビッド・ハウエルらの姿がありました。今週からの湾岸3連戦でさらに稼働率は高まりそうです。
また、来年のリオ五輪をにらみ、スウェーデン、ドイツのナショナルチームもここで合宿中とのこと。

マーティン・カイマー 「もう4週間、ここで練習しています。ドバイは好きです。試合の合間に自宅へ戻ることはできるけど、ここへ来た方がいいですね。コースが好きです。とくにドバイデザートクラシックの開催されるエミレーツGCはいいですね。シーズンの最後にドバイへ戻ってくるというのは素晴らしい。と言うわけで、私はドバイが北米以外で一番のゴルフの拠点だと思いますね」とマーティン・カイマー。

一方、世界ナンバーワンゴルファーのローリー・マキロイは年末の1ヶ月の休みのあと、年明けにドバイへ来て、ザ・エルス・クラブ内にあるブッチ・ハーモン・スクールオブゴルフで調整しています。

【アブダビHSBCゴルフ・チャンピオンシップ 放送日時】
1日目:1月16日(金)午後4:00?8:00
2日目:1月17日(土)午後4:00?7:00
3日目:1月18日(日)午後4:00?7:00
最終日:1月19日(月)午後4:00?8:00

2015年 新人紹介(その2)

前回に引き続き、新人メンバー、今年の「ルーキー」のご紹介です。

ジェイスン・スクリブナー(Jason Scrivener)
ジェイスン・スクリブナー14年Qスクール最終日、31人抜きで18枚目のカードをゲット。10番から出て12番から、折り返して1番までの8ホールで6バーディー。66で上がって、6ラウンドのトータル8アンダーにした。そのときのキャディーは幼少時からのコーチであるGary Colquhoun。豪国籍だが、南ア・ケープタウンで生まれ5歳まで過ごしたのち、ジンバブエに転居。その後豪パースへ移住。2007年には豪ジュニア(ジェイスン・デイ、アダム・スコットも勝っている試合)で優勝。パースでのホームコース、Mandurah Country Clubのメンバーのジャロッド・モーズリーに影響されて欧州ツアーを目標に、まず豪で腕を磨いた。2014年Q2次の2週前にISPS HANDA Perth Internationalで15位タイに入る(その時もコーチがキャディーだった)。リンクスゴルフを好む。サーフィンが趣味。1989年4月18日生まれ。180cm 70kg。
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ジェイク・ルース(Jake Roos)
ジェイク・ルース南アでは6勝していたが、2014年CT初戦のケニアオープンに招待出場で優勝。そのままルーキーとしてCTで戦い、7月のエーゲ航空チャレンジツアー(Aegean Airlines Challenge Tour by Hartl Resort)で2勝目を飾るも、その後ふるわず。賞金ランキング12位で迎えた最終戦、7位タイで3日目に入りながら80を叩いて37位タイ(44人フィールド)に崩れたが、最終日はバーディースタートで3バーディー2ボギー71。なんとか33位タイでフィニッシュして最終ランキング14位で卒業を果たした。ステレンボッシュ大学卒業(商学学士)。多国籍プレイヤーが文字通り世界を巡る国際ツアーであるCTは性分にあっていた様子。
「CTではいろんな国のプレイヤーたちと親しくなれて楽しかった。仲間意識が出来上がったと思うし、そういうのが自分にあってると思う。それでも競技レベルはとても高いしね。毎週フルフィールドで、すばらしいコースでの試合。とくに終盤は本当に試されるコースでの試合が続くんだ。」
テニス選手だった16歳でゴルフを始めて熱中し、25歳でプロ転向。遅咲きともいえるが本人曰く、「自分のペースでここまでやってきて、目指す場所まで来られた。ゴルフの球は打ってるのは誰か知らないから、年齢なんてあんまり関係ないんだ。僕はあっちこっちでいろいろな経験をしてきているから、それが武器になると思うよ」
「僕はゴルフでは何から何まで遅い。いまはみんな、えらい早い時期にできあがってくるからね。そういう意味じゃ僕は普通のプロとは違うけど、僕は僕のやり方でいくよ」。1980年10月20日プレトリア生まれ。185cm、84kg。

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小松の小耳

R・マキロイの新年の慣わし:ダブリンからドバイへ入る機中で、搭乗券に今年の目標を書き込んでしまっておいて年末になって取り出して達成度を確認することが、ここ数年の習いになっていると言うマキロイ。その内容は秘密ということだ。去年は全英オープンと全米プロを連勝。メジャー4勝で世界ランキングの王座も取り戻し、ライダーカップの勝利、米欧賞金王にもなった。「去年はやりたいことすべてができたわけではありませんでした。6勝したかったけど4勝。まあ、いい年でしたけどね」と笑ったマキロイ、今年はゴールとして7項目を書いたと言う。勝っていないメジャー、マスターズがそこに入っていることは確かだろう。

R・ワテルがクラブ契約変更:フランスの期待の若手のひとり、ホマン・ワテルが今年からナイキ社のクラブを使う。10代のころからタイトリストを使っていたワテルだが、クラブ14本、ボール、シューズ、帽子、手袋すべての新契約。

R・マキロイ、裁判は2月はじめ:マキロイは再来週のドバイデザートクラシックに出ることを決めた。ドバイデザートクラシックでは2006年に16歳のアマチュアとして出場し、その年はカット落ちだったが、翌年は4日間プレイして52位タイに入った。2009年にはプロとしての初優勝をものにしている。マキロイはその後で、前エイジェントとの契約違反訴訟のためにダブリンに戻って6日間、高等裁判所の法廷に立つことになる。

こまつの空耳
新コラム:「えっ、何か言った?」・・・・ゴルフ中継で気になる用語をチェック!

「カット落ち」という言葉を、私が中継の中で使っているのをお気づきの方もいらっしゃるでしょう。

4ラウンドのトーナメントでの「予選ラウンド、決勝ラウンド」という言い方に、どうも違和感があるんですね。間違いがあるわけではないし、日本では慣例的に使われているので、「予選ラウンド、決勝ラウンド」という言い方をしても支障はないと思いますが、ゴルフ専門局のゴルフ専門アナウンサーとしては、ためらってしまいます。いまや試合の4ラウンドはそれ自体が「本戦」ではないかと・・・・。

4ラウンドの初めの2ラウンドには、優勝争いに加われるかどうか、プロの場合は賞金がもらえるかどうかがかかっているわけだし、伝え手としては4日間の戦いに抑揚をつけたいという気持ちもあるし、固有の名前で呼びたいところです。でも、とくに固有の名称はつけられておらず、英語でもせいぜいアーリーラウンド(early rounds)といわれるばかり。ほかに言いようがないと感じられて「予選ラウンド」となったのでしょうね。

日本語の醍醐味である“省略"という事情もありますが、マッチプレイの予選ラウンドや、各国のナショナル・オープンのように「予選」のある試合もあって、それに言及することも多い以上、「予選ラウンド」を省略して「予選」というわけには行かない。「予選ラウンド落ち」をはしょって「予選落ち」と言うとなると、本戦であるそのトーナメントに出られなかったプレイヤーというイメージが浮かんできていまいます。

少なくとも「予選落ち」は使わないようにしたいと感じて、私は苦しまぎれに英語のハーフウエイ・カット(half-way cut)を持ち出している次第。ハーフウエイは72ホール競技の36ホール時点という意味。カットは、ある基準以下を切り捨てるという意味で使うので、「カットが行われる」、「あのプレイヤーはカットになった」、「カット(ライン)は2アンダーだった」という言い方ができることから、いわば和英折衷の「カット落ち」という表現を試みているわけであります。

これも日本語だけで行くとなると、たとえば「切捨て」、あるいは、前世紀の日本で使われて、すぐに無神経だと気がついて使われなくなった「足きり」という言葉がありますが、語感の冷たさはいかんともしがたい。こういうときに英語を借用するのは便利で、英語が我々日本人にとって不可欠ではない言語だからでしょうか、ぼやかして使えるというか、オブラートのように現実の過酷さを包んでしまえるような効用がありますね。プレイオフの「サドンデス」なんかも、いい例です。日本人にとって英語、もしくはカタカナ語というのは、言葉そのものの意味を深刻に受け止めさせない効果があるのでしょうか・・・。

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