「9」とパットでフェデックスカップを手繰り寄せたJ.スピース
2015年10月2日(金)午後1:32
1か月に渡って繰り広げられてきたプレーオフシリーズもアトランタでのザ ツアーチャンピオンシップで幕を閉じた。イーストレイクGCにまでコマを進めた30人全員がこの大会での優勝とフェデックスカップ王者に輝くことを目指している。
木曜日に行われた初日はヘンリック・ステンソンとジェイソン・デイが好スタート。プレーオフで驚異的な強さを見せるステンソンとここ数か月で一気に世界No.1の座にまで上り詰めたデイがスコアを伸ばし続ける姿はどこか見慣れた光景でもある。
(写真提供:Getty Images)
一方、金曜日を終えてステンソンと3打差の単独2位につけたジョーダン・スピースにとってカギとなったのは「9」という数字。フェアウェイもグリーンも捉えることができたのはわずか「9」ホールのみだったが、「9」ホールで“魔法のような"寄せワンを決めてただ一人だけノーボギー。「66」でのラウンドは2日目の最少スコアとなった。
そして、雨が降りしきる中で行われた第3ラウンド。スピースは5連続パーと堅実なスタートを切るも6番でボギーを叩き、その差は4打に広がる。しかし、ステンソンが後半を2連続ボギーとしてリードが1ストロークに縮まると、15番での絶好のチャンスを生かしてトップへ。16番での7メートルのパーパットというピンチも切り抜ける。そして18番、ピンハイにつけたパットを沈めた若者の姿はプレッシャーとは無縁のようだ。
最終日、2番のバーディでリードを広げたスピースは間もなくトラブル。5番、6番で連続ボギーを喫して、いずれもパーセーブしたステンソンに並ばれる展開に。それでも8番で6メートルを沈めると再び勢いに乗り始め、9番と11番でステンソンより大きく外側からド真ん中から沈めるスーパーパット。11番の18メートルを沈めた時は、さすがのステンソンも苦笑いでスピースを一瞥し、ナイスパットとつぶやいた。
こうして決着のついたシーズン最終戦。そして、フェデックスカップのトロフィは今シーズン最もインパクトを残した22歳の手に渡った。そして、このトロフィは彼がこの1年で成し遂げた偉業の数々を改めて証明することができる。果たして、この若武者はこの先どのような功績を残していくことになるのだろうか。
『インサイド・ザ・PGAツアー#39』より
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