国内男子ツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」3日目、強風が吹いた昨日の午後とは打って変わって穏やかな天候の中、韓国のH・W・リューが通算11アンダーで単独首位に立った。ツアー初優勝を狙う山下和弘、片岡大育が2打差で追う展開に。

今シーズンを占う重要の一戦。ゴルフネットワークの「とことん1番ホール生中継」で解説を務める佐藤信人プロに最終日の展望について話を伺いました。

ゴルフネットワークでは国内男子ツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」決勝ラウンドをとことん1番ホール生中継！

天候を見方につけた選手が上位へ

Q：3日目を終えて上位陣の顔ぶれは？
佐藤信人プロ
「予選ラウンド2日目は午後から強風が吹き、午前スタート組と午後スタート組では平均スコアが約2ストローク違う結果となりました。午前スタート組の中には、2オーバーでフィニッシュして予選を通らないと思い、途中まで帰ってしまう選手もいたくらいです。午前と午後でここまで結果に違いが出るのは珍しいケースです。

3日目を終えて上位陣を見ると、H・W・リューや片岡選手、I・J・ジャンなど2日目午前スタート組の選手が多く見られます。

また、2日目も3日目もプリファードライが適用されたため、フェアウェイにボールを運べる選手が有利な展開にもなりました。そのため、ロングヒッターよりは、風が強い中スピンコントロールが上手くて、ショットメーカーでもある山下選手や谷口選手が良い位置につけています。」

1番は無難にパーで切り抜けて、勝負はバック9

Q：最終日に鍵を握るホールは？
佐藤信人プロ
「1番のスタートホールは通常のPar5をPar4にしているため距離が長く、難易度が高いです。3日目の平均ストロークも+4.247で2番目に難しいホールになっているので、最終日もパーでいければOK、バーディを狙っていく感じではないです。

今大会はOUTコースよりINコースでスコアを伸ばしている選手が多いので、スタートホールは無難にパーで切り抜けれて、勝負はバック9という感じになるでしょう。前半でスコアが膠着していても、後半はエキサイティングな展開になる可能性もあります。」

開幕戦は“試合勘”が重要

【先週、岐阜オープンで優勝の谷口徹】（写真提供：JGTO）

Q：ずばり優勝予想は？
佐藤信人プロ
「開幕戦というと海外勢が上位に来るイメージが強いです。今回もマークセンやヘンドリーもそうですが、開幕戦までに試合に出て好調をキープしている選手が多いです。そういう意味では先週の岐阜オープンで優勝した谷口選手は優勝候補ですね。2012年以来優勝から遠ざかっていて、昨シーズンは賞金ランキング47位と低迷した谷口選手ですが、ここ数年は若手への指導も積極的に行っていて、教え子たちからの刺激も受け今年にかける意気込みは強く感じます。

ただ、ゴルフは四日間72ホールの戦いで、すごい良いラウンドも悪いラウンドも2日連続続くことが無いことが多いです。そういう意味では、3日目に苦しい流れになりながらもスコアメイクしたH・W・リューやI・J・ジャンも優勝争いに食い込んでくるかもしれません。」

【優勝候補のH・W・リュー（左）、I・J・ジャン（右）】（写真提供：JGTO）

最終日最終組は有利？不利？

【初優勝を狙う片岡大育（左）、山下和弘（右）】（写真提供：JGTO）

【最終日の主なペアリング】
08:00 池田勇太／今野康晴／高山忠洋
09:00 小平智／宮本勝昌／趙?珪
09:20 藤田寛之／河井博大／Ｂ・ケネディ
09:50 谷口徹／I・J・ジャン／P・マークセン
10:00 山下和弘／片岡大育／H・W・リュー

Q：最終日最終組はプレッシャーがかかる？
佐藤信人プロ
「最終組が良いかどうかは人それぞれ、好みによりますね。自分の場合は最終組の方が好きですね。ツアー9勝、チャレンジ2勝全て最終組だったし、後ろに人がいない方がプレーしやすいです。普段の生活でもスーパーのレジで後ろに人がいると焦ってドキドキしちゃうんです（笑）。トーナメントでも最終組一つ前だと後ろの組が気になったり、人の流れも後ろからくるから苦手です。

谷口選手の後ろでツアー初優勝を目指す山下選手、片岡選手が最終組でどのようなプレーをするのか楽しみです。開幕戦でニューヒーロー誕生となれば今シーズンの男子ツアーも盛り上がると思うので、山下選手、片岡選手には期待したいです。スタート前の表情や1番ホールでどのように最終日をスタートしていくか注目です。」

東建ホームメイトカップ大会最終日は明日4/19（日）朝7時?とことん1番ホール生中継でお送りします。ぜひお楽しみに！