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米下部ツアー参戦中の18歳森田遥が全米女子オープン出場権を獲得「自分の持ち味は大崩れしないゴルフ」

2015年5月31日（日）午前11:51

先週行われたアメリカ女子下部ツアーSYMETRA TOURの「シメトラクラシック」でプレーオフの末、プロ初優勝を飾った森田遥が、フロリダ州で開催された全米女子オープン予選会で見事トップ通過を果たした。36ホールストロープレーで行われた予選会、前半18ホールを「69」とまとめた森田は後半に「67」とスコアを伸ばし2位に6打差をつけ、自身初となるメジャーへの切符を獲得した。

全米各地で開催されている予選会、現地18日には宮里美香がバージア州の予選会でトップ通過、有村智恵は3打差で出場権を逃した。また、現地19日にアリゾナ州で開催された予選会には宮里藍が出場したが本戦出場権を獲得することは出来なかった。

シメトラツアーで優勝、全米女子オープン予選会をトップ通過した森田は忙しいスケジュールの合間を縫って、ゴルフネットワークで中継している「ショップライト LPGAクラシック presented by エイサー」2日目の放送にゲストで登場。

日本とアメリカの違いや、シメトラツアーへの参戦について話を聞いた。
コースで見ることのできない18歳の素顔を覗かせる一面も。

アメリアは大会によって芝質が変わるので適応能力が試される、米国南部はラフが荒くなるので難しい

36ホールの戦いとなった予選会を振り返って「後半の第2ラウンドでスコアを伸ばしていたのでそれほど疲れは感じなかったです。」と話す森田。シメトラツアーでの初優勝については「最後の最後まで接戦で誰が優勝するかわからない状況だったので勝てて良かったです。」と喜びを表した。

香川県高松市出身で9歳からゴルフを始めた森田はアマチュア時代には四国女子アマ、日本女子アマのタイトルを穫り、ナショナルチームでも活躍するなど輝かしい成績を収めた。

（写真提供：Getty Images）

昨年の「サイバーエージェントレディスゴルフトーナメント」ではアマチュアながら2位に入るなど期待の若手として注目を集めた。

昨年末には米国女子Qスクールを受け、ツアーのシード権は獲得出来なかったが米国下部ツアーへ参戦する道を選んだ。

アメリカについて、「これまでナショナルチームでたまに海外でプレーしたことはありましたが、今は毎週違う場所で試合があって、アメリカの場合はコースの芝質と雰囲気が、大会によってガラリと変わるので適応能力が試される感じがします。個人的には南の方に行けば行くほどラフや芝が荒くなるなるので難しいイメージがあります。初優勝できた先週はノースカロライナでベント系だったので、ラフもそんなに荒れた感じはしなかったのでプレーしやすかったです。」と芝質の違いをポイントにあげた。

思った以上にレベルの高い下部ツアー「1日か2日は爆発しないと勝てないフィールド」

これまでアメリカで戦ってきた中で一番タフなコースはフロリダ州で開催された昨年のQスクール、楽しかったのは先週の優勝と話す森田。

今季はこれまで8試合に出場してトップ10入りは優勝含め2回、現在の賞金ランキングは7位と安定した結果を残している。今シーズンのスタッツを振り返って、バーディ数獲得が4位であることを見ると、思わず「ほんまや・・・（笑）」と本人もびっくり。

賞金ランキング：7位
パーオン率：72%（7位）
バーディ数：84（4位）
平均スコア：72.04（10位）

シメトラツアーのレベルや印象を質問すると、「みんなどっこいどっこいですよ。でも1日か2日は爆発しないと勝てないフィールドです。思っていたより強い選手が集まっていて、厳しい戦いになりますがシメトラツアーに参戦したことで自分の技術も上達したと思います。」と答えた。

「みんなライバルです」米LPGAツアーで活躍するリディア・コら同世代の選手に刺激を受ける

現在世界ランキング1位のリディア・コに対しては、「全てうまい。年齢は18歳ですけどベテラン選手と回っているような雰囲気で、アイアンショットはキレてるし、グリーン回りはピカいちでした。上手い選手は安定したゴルフをしながらもチャンスで穫っていく。そういうプレーをしているトップの選手を見ると勉強になります。」と話しながらも、

「自分の年代が世界で活躍しているのを見て、自分も頑張らないといけない。みんなライバルです。」と、米ツアーで活躍しているリディア・コやキム・ヒョージュ、ブルック・ヘンダーソンらに刺激を受けているようだ。

（写真提供：Getty Images）

得意なクラブはパター、自分の持ち味は“大崩れしないゴルフ"

「世界で戦う選手はみんなそれぞれ武器になるものを持っていると思います。私の得意クラブはパターで、ボギーを如何に無くしてバーディを取っていくか、大崩れしないゴルフが自分の持ち味だと思ってます。」と答え、前半戦はパッティングが本来の調子ではなかったようだが、最近では良くなってきたという。

（写真提供：Getty Images）

親元を離れ18歳で単身渡米した森田だが、「親がいない分、生活の面では苦労することもありましたが、ゴルフをするには変わりには無かったのでそれほど苦ではなかったです。生活面でも人間力が上がったと思うので、アメリカに来て良かったと思います。」と精神面の強さを感じた。

目標とする選手はアニカ・ソレンスタムなど女子プレーヤーではなく「タイガー・ウッズ」と即答する森田。

全米女子オープン、そして今後の目標を聞くと「全米女子オープンは誰でも出れる試合ではないので、勉強半分、挑戦半分の気持ちで戦いたい。シメトラツアーで戦って来年のLPGAツアーのシード権を獲得する事が一番の目標です。どこに行ってもゴルフをするのに変わりはないので、違うステージに行っても自分のゴルフを貫きたい」と力強く抱負を語った。

次週のシメトラツアーにも参戦予定の森田、スケジュールを聞かれると「ミシガンには今週の日曜に行きます。あっ、明日やん（笑）」とおっちょこちょいな一面も覗かせた。