再起 ?5ヶ月のツアー離脱を経て成長した石川遼の挑戦?
2016年12月23日(金)午後4:36
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「5ヶ月も試合に出なかったのは初めてだった」。
2016年は石川にとって試練の年となった。昨年末、国内男子ツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」で自身初となる国内メジャータイトルを獲得した石川。大会後のインタビューでは「JTカップが2015年のベストプレーだった」と話すように、アメリカでの苦労を払拭するかのようなプレーで2015年の戦いを終えた。
米ツアー参戦4年目となる2016年に向けて、期待が膨らむ中、思いもよらぬ事態が石川を待っていた。腰痛が悪化したことで2月の「ペブルビーチプロアマ」を急遽欠場。病院での診断結果は「腰椎椎間板症」、椎間板ヘルニアの一歩手前だった。ゴルフが出来ない状態となった石川は長期離脱を余儀なくされた。
「KBCオーガスタ」で完全優勝
約半年間のリハビリを経て、7月の「日本プロゴルフ選手権」で復帰したが、完治したと言える状態ではなく腰に不安を抱えながらのラウンドは通算12オーバーの127位で予選落ち。世のゴルフファンやメディアの間では石川を心配する声が上がったが、復帰2戦目でそんな心配は吹き飛んだ。8月の「KBCオーガスタ」では初日にトップに立つと最後まで首位の座を明け渡すことなく、通算15アンダーで完全優勝。その後の2試合でもトップ3に入るなど優勝争いに絡む活躍でかつての輝きを取り戻した。
それでも、「自分の中では最低ライン、決して良いプレーではなかった。もっとドライバーの精度を高める必要がある。KBCオーガスタの時が一番振れていたけど、試合を続けるにつれて思い切りがなくなっていた。」と石川自身の評価は厳しいものだった。決して現状に満足することなく、自分を追い込むのは常に米ツアーでの戦いを意識しているからだ。
「日本ではティーショットを曲げてもリカバリーして、パー4でもボギーにならずパーセーブ、良ければバーディを取っていけるのがスコアにつながっている。アメリカではティーショットのミスが1打のペナルティーになることが多い。ドライバーの精度を高めないとPGAツアーではゴルフをさせてもらえない。」
確かな手応えを掴んで新シーズンの戦いへ
日本とアメリカ、コースの違いもあればフィールドの厚さをこの4年間で実感してきた。日本オープンでは「ボギーがあってもアグレッシブなゴルフが出来ている」とタフなコースセッティングの中でも持ち前の攻撃的なスタイルを崩さず、粘りのゴルフで7位。トーナメントを戦っても腰の痛みはなくなったという石川は満を持して米ツアーへ。復帰初戦の「CIMBクラシック」では約1年半ぶりのトップ10フィニッシュ。「CIMBクラシックでは勿体無いミスがあったし、10位よりもっと上にいけた。」
既に新シーズンが始まっている米ツアー。今季の目標について「優勝争いを含めトップ5、トップ10に何回入れるか。ゴルフは噛み合わないこともあるし、調子が悪いからと言って諦めずにベストを尽くすことが大事。(PGAツアーに参戦して)5年目のシーズンとなるが、自分にとってはこれまでとは違う。今のゴルフの状態を考えると新たな一歩として前に進めると思う。」と確かな手応えを掴んで新シーズンの戦いへと挑む。5ヶ月のツアー離脱を経て成長した石川遼の挑戦は続く。
【関連】長期離脱を余儀なくされた2016年前半 ?石川遼 Part1? 【関連】腰の不安を克服! W杯では松山とコンビで躍動 ?石川遼 Part2?
石川遼の挑戦?Stage to Revival?放送予定
12/23(金・祝) 午後8:00?
石川遼にとっての「2016年」。ケガによる長期離脱を経て、新たな石川遼として次の目標に向かう石川の姿を、独占インタビューの模様を交えお届けする 。「石川遼挑戦記」シリーズの2016年最終弾。
【放送予定】石川遼の挑戦?Stage to Revival?
【見逃し動画】石川遼の挑戦?Stage to Revival?
石川遼挑戦記一挙放送!
12/23(金・祝) 午前5:00?
2011春?2016春まで全18番組を一挙放送!