番組制作スタッフがフロリダから発信するユニークなゴルフ最新情報!
2014年11月5日(水)午後8:04
米フロリダ州オーランドより番組制作スタッフが、独自視点でお届けするユニークなゴルフ最新情報!
初優勝者が数多く誕生することで有名なチューリッヒ・クラシック・オブ・ニューオリンズは、今年も選手の夢の実現を助けました。
ノ・スンヨルは、過去9年のこの大会でPGAツアーの新チャンピオンに輝いた6人目の選手です。また、ツアーでは去年19歳で優勝したジョーダン・スピースに次ぐ、22歳という若さで優勝。今シーズン7人目の初優勝者、25歳未満としては4人目となる、ノ・スンヨルは韓国生まれの5人目のPGAツアーチャンピオンです。
K.J.チョイは2002年に同じ大会でPGAツアー初優勝を達成。通算8勝のK.J.チョイとタイガー・ウッズを倒してメジャーチャンピオンに輝いたY.E.ヤンに続いて、偉大な韓国人チャンピオンになるだろうと多くがノ・スンヨルを高く評価しています。それにしてもキャディとは、月曜日の練習グリーンから初めてコンビを組んだというから驚きです。キャディは、「ノ・スンヨルは、バーディに興奮しすぎることも、ボギーにひどく落ち込むこともなく、落ち着きを保っていた。」と話しました。「ナーバスではなかった」と言い切った22歳。一喜一憂せずにタフなコンディションの中、淡々とプレーをし優勝につなげたノ・スンヨル。同じブランドの赤いウエアがトレードマークのタイガーが戦線離脱となる中、ノ・スンヨルは同じ赤を着てタイガーのように派手ではないものの、17番で2打のリードを保つパットを沈めてガッツポーズ、そして優勝。タイガーが不在でも、赤いウエアを着た若手が盛りあげてくれている今シーズン。今後開催される大きな大会がますます楽しみになりました。
タイガー登場の前、PGAツアーを牽引した一人ニック・ファルドが、先々週RBCヘリテージに過去のチャンピオンとして出場。
そのことに不満だったウェブ・ドットコム・ツアーのジョシュ・ブローダウェイのつぶやきが物議をかもしました。彼のコメントは、『ファルド・・・マジか??? 中継ブースに帰れ、仕事をキープするのに必死な選手にプレーの機会を与えてやれ!! #STEWPID』 というものでした。さらにブローダウェイは、『5ホールで3オーバー・・・ネットでプレーしているのは何人?』などともつぶやきました。ファルドにとって1984年の同大会が、PGAツアーでの記念すべき初優勝。今年30周年記念ということもあり、特別招待されて出場。 『2006年以来、PGAツアーで週末プレーしたことがない全てを手に入れているファルドをプレーさせるよりも、少しでも多くの大会に出場したいと必死な控えの選手を出場させるべきだった。ジョン・デイリーは、繰り上がりで出場した全米プロで優勝したのを忘れたのか?』という意見もある一方で、『ファルドには出場する権利がある。愚痴ってないで、実力で出場できるようになれ。メジャーで6勝したら反論を聞いてやる』というものがある中で、やはり『少しは敬意を表せ』という意見が目立ちました。 出場枠に関する問題は、今に始まったことではありませんが、PGAツアーがここまで発展したのもスポンサーあってのことですし、ファルドのような伝説のプレーヤーがいたからこそスポンサーがPGAツアーに魅力を感じてくれたのも事実。控えとして毎週出場の機会を待つ選手の気持ちもわからなくもありません。しかし、だからといってニック・ファルドに怒りをぶつけるのはどうでしょうか?しかもSTUPIDをもじったハッシュタグのSTEWPIDまでつけて。
ブローダウェイは、『自分のポイントは、出場の機会が必要な選手から枠を取るなってこと。控えの最初の5人は週末解説するだけで億単位を稼いでいない』と反論。 のちに、ファルドに対し謝罪のつぶやきをし、言葉の選択を誤ったとしながらも、自分の主張は変わらないと言っています。 問題提起に関して、誰も文句は言いません。しかし、殿堂入りを果たしているメジャー6勝のファルドに、『お前は中継してればいいんだ』と言わんばかりのコメント・・・
先日の松山英樹選手のマナー違反に対してのイアン・ポールターのつぶやき以上に、不快な気持にちになりました。ブローダウェイがファルドへの侮言に対し、心の底から反省していることを祈ります。
今週のPGAツアーは、ウェルズ・ファーゴ・チャンピオンシップ。 フィル・ミケルソンやローリー・マキロイが、マスターズ以来の登場。 そして、松山英樹選手も出場します。 ノ・スンヨルほどPGAツアーの試合はこなしていないものの同じ22歳・・
“彼に出来るなら自分もやれる"
そんな気持ちが一層強くなったのではないでしょうか?
「ウェルズ・ファーゴ・チャンピオンシップ」放送日時
※全ラウンド衛星生中継
1日目:5月2日(金) 午前4:00?7:00
2日目:5月3日(土)午前4:00?8:00
3日目:5月4日(日)午前4:00?7:00
最終日:5月5日(月)午前4:00?7:00 (※最大延長 午前10:00)
筆者:Makiko Minoya
1995年 州立セントラルフロリダ大学 ジャーナリズム科卒業
1996年 ゴルフチャンネル入社(米フロリダ州オーランド)
好きなゴルファー:タケ小山プロ
[画像は全て©Getty Images]