「逃げようとは思わなかった」 S.スターリングスがコース外で示したスポーツマンシップとは
2015年10月4日(日)午後3:14
ゴルフは「自己申告」のスポーツ。だからこそ誰にも気付かれていない自らの過ちを申告し、それが美談となることもしばしばある。それらの多くはコース内でのことだが、今回はコース外での不正に関する申告だ。
(写真提供:Getty Images)
現地時間7日、米男子ツアー3勝の30歳スコット・スターリングスに90日間の出場停止処分が下された。理由は禁止薬物の使用。スターリングスは去年12月からDHEAというサプリメントを服用していたが、2月のプレーヤーミーティングの際にそれがツアーに使用を禁止されているものだと気付き、その直後にツアーに自らの過ちを申告していた。
今回の処分を受け、ゴルフセントラルの中継インタビューに応じたスターリングスは「1日に16時間以上寝ても疲れがとれず、去年の9月上旬に様々な検査を受けた」とDHEAを摂り始めたきっかけを明かし、謝罪の意を示しながら「医者が処方したものを確認せずに使用してしまった」と自らの非を認めた。担当医師による血液検査の結果からは男性ホルモンの低下が判明していたという。
実際のところ、サプリメントの服用開始から1カ月後のドーピングでは陽性判定が出ていなかったため、ツアーに申告せずに使用を止めればよかったという見方もある。しかし、それについてスターリングスは「(申告することが)正しいことだと思ったから。最後に責任を持つのは選手自身で、医師から服用しても大丈夫かツアーに確認を取るよう言われたのに私はそうしなかった。後になってあの薬品が禁じられていると知った時に、すぐに自分から申し立てた。逃げようという考えは全くよぎらなかった」と説明。
「最初に体に違和感を感じた時に色々なことを考えた。ガンになったのかもしれない、子供を授かることが出来ないかもしれない、ゴルフが出来なくなるかもしれないと怖いことを考える時期があった」と当時を振り返りながら「自分は間違いを犯した。もし他のツアー選手が私と同じ状況になっても私と同じ判断を下してほしいと思う。コース内外に関わらず、自分で犯した罪は自分で申告するスポーツだから。10月に復帰できるが、それまでに体調を万全にしてから試合に出られるようになることを楽しみにしている」というコメントを残している。
7月8日放送 ゴルフセントラルより
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