“大物不足”解消へ 大会主催者に朗報のルール改正が発表
2015年12月11日(金)午後4:24
“過去4シーズン出場しなかった大会のうち最低1試合の出場を義務づける"
2017年シーズンから施行されるこの新ルールが話題を呼んでいる。大物不足に悩んでいた大会主催者にとって朗報となるこの改正は、先ごろ米国男子ツアーの政策委員会が認可したものだ。
トーナメントのレベルも上がるとあって、各大会の関係者はこの新ルールを歓迎。ジャスティン・ローズやアダム・スコットといったトッププロたちもツアーの発展につながるとこれを評価する。しかし、これまで10年以上議論が続いていた出場義務に関する改正が、何故ここに来て実現にこぎつけられたのか。このニュースをいち早く報じた記者によると、その大きなきっかけは、今年8月にウィンダムチャンピオンシップに出場したタイガー・ウッズだという。
レックス・ホガード(ゴルフチャンネルシニアライター) 「10年以上も懸案になっていたのですが、ツアーの政策委員会で決定されることはなかったんです。ところが、タイガー・ウッズがウィンダムに初出場したことによって、規則の制定に向けた動きに拍車がかかりました。PGAツアーのコミッショナーであるティム・フィンチェム氏は『タイガーのウィンダムチャンピオンシップ初出場が、多くの選手の心を動かした』と話しています」
ちなみにこの新規則はツアーに25試合以上出場する選手、生涯シード権を持つ選手には適用されず、当のタイガーがこのルールに縛られることはない。ツアーやスポンサーへの貢献度が高いベテランへの配慮が働いたということだろう。
トリップ・アイゼンハワー(米国Golf Channel解説)
「長年の課題が解決されたことになります。誤解の無いように説明しておきましょう。4年間で全ての大会に必ず1度出ればいいという規則ではありません。過去4年間出なかった大会の中で、最低ひと試合への出場を義務づけるものです。また、PGAツアープロの平均と呼べる25試合以上に出る選手には、新しい規則は適用されません」
4年ごとに特定の大会に出場するという“抜け穴"もあるが、人格的にも優れたトッププロたちが好きなトーナメントだけを選ぶことはないだろう、というのがトリップの見解。PGAツアーは、タイガーをきっかけに正しい方向に進んだようだ。
ゴルフセントラル 12月3日号より
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写真提供:Getty Images