「最高の20代を過ごせた」 宮里藍プロが米ツアーでの10年間を振り返る
2016年2月2日(火)午前10:00
“杉ちゃん"こと、ツアープロキャディ杉澤伸章がMCを務める「杉ちゃんが行く!」の年末特大号。今回は米女子ツアーで活躍を続ける宮里藍プロがゲストとして登場!
藍プロの兄・宮里優作プロのキャディを務める杉ちゃんですが、意外(?)なことに女子プロのキャディを務めたこともなければ、番組での対談も初体験。初の女性ゲストとなった宮里プロから、今年の振り返りや渡米してからの10年間について、そして来年に向けた目標などを聞き出してくれました。
2015年を振り返って
“紆余曲折"色々あった2015年??。そのように今年を表現する宮里プロは、主戦場の米ツアーで昨季にシード権を失い、今季は結果の求められる1年でした。
「シーズン始めは流れが良かったけど、6?9月は自分を見失っていました。これまで技術的な部分で改善することはそんなにやってこなかったのに、その頃はショット、パットともに試行錯誤、毎週いろんなことを試していました」。そう振り返るのは、予選落ちが続いたシーズン半ばの時期。
「予選落ちも多く、プレーできる機会も少なかったけど、継続して何かをやろうとしたことで『やっぱりメンタル』だなと思いました。今まで自分を受け入れる作業はしていましたが“受け入れるフリ"だったようです。ちゃんと自分自身と向き合っていなくて、自分を追い込む方に向き合っていたから、意識が違う方向に行って、普段やらないような技術的なことをやってしまったんだと思います」
苦しい状況の中で自分自身との「向き合い方」を間違えていたという宮里プロ。それでも、シーズン中盤の苦戦を乗り越え、エリートフィールドで争われる最終戦に賞金ランク78位で進出。そこでシーズンベストの14位タイに入り、来季のツアーカードを手にしたのです。
ゴルフを始めたきっかけ ジュニア時代
番組冒頭で2015年を振り返り、続いての話題は「ゴルフを始めたきっかけ」。
お話を聞くと、やはり2人のお兄さん、聖志プロと優作プロの影響があったそうです。元々はお父さんが皆で楽しめればと家族で始めたようですが、最初はお兄さんたちの勝負に混ざりたい一心で、アドレスもルーティーンも教わることなく、見よう見まねで覚えていったんだとか。
「子供の頃は“学校1番、ゴルフ2番"という教育でした。中学までは練習場まで家から遠かったので、週2日くらいの練習で。その他の日はバスケの部活をしていました。(バスケは優作さんの影響?)いや、部活はバスケか吹奏楽しかなかったんです(笑)」
「(少ない時間で上達する方法は?)どうしても球数が少なくなるので、高校に入ってスイングを固められるように基礎を身に付けることを心がけていました」
「これ以上ない最高の20代を過ごせた」
そんな宮里プロも6月には30歳の誕生日を迎え、今年は米ツアーに参戦して10年目という節目の年でした。世界最高峰の舞台で「最高の20代を過ごせた」と胸を張る宮里プロは、あっという間で、早かったけれど内容の濃かった10年に「20年分」の重みを感じると感慨深げ。世界女王に上り詰める前と後を次のように振り返っています。
「アメリカに挑戦して、気づいたらいつのまにか世界No.1になっていて戸惑いもありました。アメリカへ行く前は1勝できれば良いなくらいに思っていました。世界No.1になった時は勢いがあって、でもどこか実感がありませんでした。ただ自信がついたことで、それ以降、地に足付けてやっていこうと思ってからの5年間の方が自分にとっては良い時間だったようにも感じます」
「アメリカではこれ以上ない最高の20代を過ごせたました。でも、もう一回20代をやりたいか?って聞かれたら、もういいなって思います(笑)。それくらい頑張れた10年間。20代で“宮里藍としての土台"は固まったと思っています。特に今年、20代最後の一年は良かった。これからの10年は『やっぱりメンタル』だと思うので、20代で築き上げた土台に新しい自分をどうやって作っていくか。良い意味で余裕のある“大人のゴルフ"を目指したいです」
ある"イケメン"プロからビデオレターが…
そして、番組中盤にはある2人のトッププロがサプライズ出演!
とある“イケメン"プロと、米ツアーをともに戦うある選手から送られたビデオレターに宮里プロもご覧の表情。
“イケメン"プロのメッセージを受け、トークの内容はツアーでの貢献活動やアメリカでの選手理事としての役割などにも及びました。詳しくは番組を見てのお楽しみ。ぜひご覧ください!
2016年は「とにかく勝ちたい」
終始和やかに進んだインタビューも終盤へ差し掛かり、話題は2016年シーズンに…。
「2016年は勝ちたいです。2012年以降、優勝から遠ざかっているけど、ここ数年が自分にとって必要な時間だったんだって今は思えます。ポーラ(・クリーマー)とか良い選手でも数年勝てないことだってありますから。それだけ米ツアーで勝つのは難しいなって、年々思うようになりました」
そんな中で勝利のカギに挙げるのは「ショートゲーム」。飛距離の向上などでショットへの手応えを感じているというだけに、ツアー屈指の精度を誇っていたパッティングが戻ってくれば、待望のツアー10勝目も遠くはないはず。
「トレーニングもしてギアも変わって飛距離は伸びました。パーオン率も上がったけど、シーズン中盤にパッティングで苦しんだ時もやっぱりショートゲームが必要だなと。パーオン率が悪くてもバーディやパーが取れるゴルフ。自分にとって必要なのはショートゲームです」
失ったシード権を取り戻し、今度はさらに大きな結果が求められる2016年。この10年間の経験をもとに、節目のツアー10勝目に期待しましょう!
「杉ちゃんが行く!?2015年特大号」は12月27日(日)午後9時?お届け!スマホ・PC・タブレットでも視聴可能!
“杉ちゃん"こと、ツアープロキャディ杉澤伸章がMCを務める「杉ちゃんが行く!」の年末特大号。今回は、杉ちゃんが岩田寛プロ、川村昌弘プロ、宮里藍プロをゲストに迎え、2016年に向けての目標や本音を引き出していく。