罰打騒動生んだUSGAの“ビッグボギー” CEOが「対処の仕方」を謝罪
2016年1月23日(土)午後0:00
罰打問題が物議をかもした全米オープンゴルフ選手権は、心配をよそにダスティン・ジョンソンのメジャー初優勝という感動的なエンディングを迎えた。しかし、大会終了後もUSGA(全米ゴルフ協会)の対応について議論はつきない。
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事の発端は最終ラウンドの5番グリーン、ジョンソンがパーパットの前に素振りをし、パターをボールの後ろに置こうとしたところでボールがわずかに動いた。これに気付いたジョンソンはルールオフィシャルを呼び、オフィシャルもボールが動いたのはジョンソンのせいではないと判断。ペナルティ無しでプレー続行となった。
しかし、その後の12番ティーでジョンソンは処分についての判断を保留すると通告され、18番を終えるまで処分について不明なままプレー。結局、オフィシャルはボールの動いた原因がジョンソンにあるとし、ホールアウト後に1打罰を課したのだ。USGAはこの件に関し、次のような声明を発表している。
“正しくルールを適用することに集中する中で、5番グリーンでのアクションがルール違反かもしれないと12番のティーでダスティンに告げたことにより、選手達が自分の順位を判断しかねる状況を作ってしまった。ルールオフィシャルは、ビデオを見て、証拠に基づき、ダスティンが原因でボールが動いた確率が高いと判断した。ビデオでの確認や選手達に伝えるタイミングなどの手順を見直すことで、今後似たような状況になった時、よりうまく対処するつもりだ"
トッププロからの批判ツイートも後を絶たない中、ゴルフセントラルはUSGAのエグゼクティブディレクター兼CEOのマイク・デービス氏と電話で対談。同氏はルール適用に関しては正しい対応が出来たとしたうえで「あれは明らかにビッグボギーだった」と、対処の仕方、タイミング、大会の運営方法に問題があったとして謝罪の意を示した。
?? できればやり直したいと思うことはありますか?
マイク・デービス
「もちろんです。今年もオークモントでの素晴らしい全米オープンとなりましたが、この一件ばかりが注目されてしまい残念です。この件に関しては、2つに分けてみる必要があると思います。まず、正しくルールを適用するという部分です。私達は、その点ではきちんと対処できたと信じています。もう一点は大会の運営そのもので、私達がマリガンをお願いしたい部分です。あれは明らかにビッグボギーでした」
「今回のケースは、タイミングが問題でした。大会は、不確実なことを抱えたまま続行されるべきではありませんでした。明らかにすべきだったんです。やりなおせるとしたら、その点を変えます。ルールに関しては正しい判断だったと思っています。それを好ましく思わない人がいるのは分かっています。私達はルールを用いて判断し、最終決断を下しました。しかし、やはり対処の仕方は問題で、問題が発覚した時点で、選手の順位を明らかに出来るようにすべきでした」
結果的に1打罰を受けながらも3打差でジョンソン優勝となった同大会。ジョンソン自身は12番でオフィシャルと会話した後も「ペナルティが科せられるか否かを意識せず、ゴルフに集中出来た」「結果に影響しなかったので気にならない」としているが、番組解説陣からはルール自体に問題があるという声も上がっており、USGAによる改善策が待たれる。
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