ライバル関係に友情はいらない? スピース・デイ・マキロイ・ファウラーの「ビッグ4」の関係とは
2016年3月29日(火)午後1:04
前週の欧州ツアー、アブダビHSBCゴルフチャンピオンシップを制したリッキー・ファウラーが最新の世界ランクで4位に浮上し、ジョーダン・スピース、ジェイソン・デイ、ローリー・マキロイにファウラーを加えた“ビッグ4"誕生かと早くもメディアが騒ぎ始めている。
(写真提供:Getty Images)
年齢的なことを考えても、この4人のライバル関係が今後のゴルフ界に大きな影響を与えることは間違いないだろう。そんな彼らについて注目すべきは全員が素晴らしい人柄であることだが、米国Golf Channel解説のティム・ロサフォートいわく、4人の仲の良さがライバル関係に水を差すという見方が「あちこちで聞かれる」のだとか。また、同じく解説のジョン・フェインスタインは、人柄の良さがかつては真に強い選手の「アキレス腱」でもあったと指摘する。
たしかに、優勝のチャンスにつけた時のジャック・ニクラウスが情け容赦のない人柄であったことは本人が真っ先に認めるところだろう。そういう場面で圧倒的な威圧感を放ったタイガー・ウッズはその負けん気ゆえか、一部の選手との間で不仲説も囁かれた。闘争心が強さの一要素であることは確かだ。しかし、良識やスポーツマンシップがすなわち闘争心の欠如を意味するわけではない、ともフェインスタインは指摘する。
ジョン・フェインスタイン
「スピースの勝利へのこだわりはキャディやゴルフボールとの“会話"の端々に表れていますし、マキロイも明らかに世界王者の座を明け渡して苦々しく思っています。ジェイソン・デイは去年の全英オープン最終ホールでパットを僅かにショートさせてプレーオフ進出を逃したことに怒りを露わにしました。コーチのブッチ・ハーモンは過大評価のニュースをいち早くファウラーに伝えましたが、それはその知らせが彼を駆り立てると知っていたからです」
ライバル関係に友情が介在してはいけない、という考えは古いとも言えそうだが、そもそも勝利に人一倍強いこだわりを持つ彼らにとってそんな話は関係ないのかもしれない。彼らの仲の良さが「ゴルフの精神」にのっとっているというロサフォートは次のようにこのテーマを締めくくっている。
ティム・ロサフォート
「タイガーのフィル・ミケルソンへの敵対的な態度や、ビジェイ・シンとの長年にわたるギクシャクした関係は、ゴルフにとって良いことには思えませんでした。二クウラスとパーマーの全盛期も、2人は親友ではありませんでしたが敵対関係は無く、互いに敬意を持って接していました。二クラウスとワトソンもそうでした。お互い反目しあったり、私たちがそれを望むよりも、そのほうがゴルフ界にとっては良いことだと思います」
ゴルフセントラル 1月26日号より
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