石川にスイッチを入れた松山の熱い想い 厳しい環境で戦う二人の絆とは
2016年10月2日(日)午前9:21
11月24日よりオーストラリア・メルボルンで開催されるゴルフ国別対抗戦「ISPSハンダ ゴルフ ワールドカップ」。日本のエース松山英樹が石川遼をパートナーに指名し、夢のタッグが実現することで話題となっている。
過去に日本代表は1957年の中村寅吉と小野光一、2002年の伊澤利光と丸山茂樹が優勝を飾っている。日本の若き両雄が3度目の世界制覇へ力をあわせる大会を前に、2002年大会に丸山茂樹のキャディを務めた杉澤伸章氏に見どころを聞いた。
“同じ釜の飯"を食べている二人の絆
石川選手の努力を誰よりも知っている松山選手だからこそ、今回のW杯にはどうしても石川選手と出場したかったのではないでしょうか。そこまで絆が深いのは、アメリカという厳しい環境で戦っている二人、言うならば、“同じ釜の飯"を食べているから。PGAツアーで共に戦う二人だからわかり合えることがあると思います。
松山選手からオファーされた石川選手は、国内ツアーで優勝、2位、3位と復活した姿を見せてくれました。石川選手にとって松山選手からのオファーは「お前ならもっとやれるぞ!」という叱咤激励に感じたと思うし、怪我をして不安だった石川選手でしたが、W杯に指名されたことで「世界を目指して戦っていること」を気付かされたと思います。松山選手の期待に応えたい一心で、がむしゃらに努力してどん底から這い上がった石川選手。W杯は原点に返る復活へのスイッチとなったのかもしれません。
「不器用なロマンチスト」松山英樹
松山選手は以前、出場試合数による国内ツアーシード権の問題がありましたが、海外で結果を残すためには物理的に無理と判断しただけで、実は誰よりも日本ツアーのことを考えています。
彼は誠実で真面目なタイプだから「プロとして言葉で伝えるよりも結果で示すこと」を大事にしているなと感じます。W杯のパートナーもいろんな選択肢がある中で、怪我で離脱中の石川選手を指名するか本当に悩んだと思います。それでも日本のゴルフ界のために、「自分と遼で出れば盛り上がる」と決断。プレッシャーがかかるのをわかっていて、それを跳ねのけて結果を出すのが松山英樹。そんな彼を見ていると“不器用なロマンチスト"って感じがします。
勝敗のカギは松山のショットと石川のパッティング
『松山のアイアンショット』と『石川のパッティング』という組み合わせが最もスコアに直結するでしょう。特にフォアサムはそれをフルに活かせるフォーマット。松山選手のアイアンショットは世界トップレベル。縦幅と横幅の距離感も抜群でピンに吸い付くショットが打てます。パー4は石川選手がティーショット、松山選手がバーディチャンスにつけて、最後は石川選手が決める。パー5では石川選手がセカンド、松山選手が3打目を寄せて、バーディパットを石川選手が打つのが良いでしょう。
二人はプレジデンツカップを経験しているのでダブルスの戦い方はわかっていると思いますが、W杯は緊張感のある中で4日間18ホールプレーするので、想像を絶するプレッシャーがあるでしょう。重圧の中でプレーするゴルフは全てが本物に変わります。
誰も見たことのない世界に二人が踏み出すW杯。未体験ゾーンでどんなゴルフを見せてくれるのか、4日間全てのショットに注目です。
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