勝敗を分けた最難関16番、渡邉彩香は痛恨のダブルボギーで1打及ばず優勝逃す
2017年4月2日(日)午後6:30
静岡県の葛城ゴルフ倶楽部山名コースで開催されている国内女子ツアー第5戦「ヤマハレディースオープン葛城」。雨の葛城から一転、晴天に恵まれた最終日は熾烈なバーディ合戦に。
国内ゴルフ応援宣言!「ぎゅっと週刊国内ツアー」4/3(月)放送回はヤマハレディース葛城を特集
今季日本ツアー初参戦のイ ミニョン、2015年大会覇者で2度目の地元Vを狙う渡邉彩香、海外メジャー2勝・元世界女王の申 ジエら最終組の3人が激しいデッドヒートを見せる。
1番で幸先良くバーディ発進を決めた渡邉は4番、8番でもバーディを奪いトップのイ ミニョンを捉える。9番、10番の連続ボギーで一歩後退するが、11番では約8mの距離の長いスネークラインを読みきってバーディ。渾身のガッツポーズで流れを呼び戻す。さらに12番ではパーオンを外したイ ミニョンと申 ジエに対して、渡邉はピン手前の狭いエリアにつけてバーディを奪い再び首位タイに並ぶ。
終盤に入ってもピンをデッドに狙う最終組の3人。ナイスショットの応酬で一進一退の攻防が続く。13番ではイ ミニョンと申 ジエがベタピンでバーディ。15番では渡邉があと一転がりでチップインイーグルというアプローチショットを見せる。
勝敗を決めたのは最難関16番パー4。今大会4日間の平均スコアは4.4556(+0.4556)で難易度1位。425Yと距離の長いパー4、ティーショットは打ち下ろしで左サイドはOBとプレッシャーがかかり、フェアウェイキープ率は59.2%と最も低い。さらに、左足下がりで距離のあるセカンドショットはグリーンを捉えるのが難しく、パーオン率はわずかに27.5%。
通算9アンダーでイ ミニョンと渡邉が並んで迎えた16番。「ボギーで抑えないといけなかった」とホールアウト後に悔しさを滲ませた渡邉。ティーショットを左の崖に曲げるトラブルで2打目はグリーンを狙えずレイアップ。
「ラフだったけどライが良かったのでスピンは効くと思っていた。でもあれほど戻るとは思わなかった・・」と振り返った3打目。残り約80ヤードから58°のウェッジで放ったショットはピンの根元にランディングするもバックスピンでグリーン下のラフまで戻ってしまう。
ボギーパットも入らずこのホールをダブルボギーとした渡邉に対して、トップのイ ミニョンはティーショットを右ラフへと曲げながらもパーセーブ。2打差をつけたイ ミニョンは17番、18番で確実にパーセーブ。渡邉は最終18番を含め7バーディを奪う追い上げを見せたが1打及ばず2位。25歳韓国の新鋭、イ ミニョンの初優勝が決まった。
優勝を逃した渡邉だが3試合連続でトップ10入り。未勝利ながら賞金ランキングは5位へ。「去年もシーズン序盤はトップ10入りが多かったけど勝てない日が続いたので、今年はどうしても早く勝ちたい気持ちが増えてしまう。何より勝つことが大事だけど、去年より良いプレーが出来ている手ごたえもある。1試合1試合成長していけば、たくさん勝てる日が来ると思う。それを信じてやっていきたい」と胸の内を語った。
韓国旋風が吹く国内女子ツアーに、新たに強い韓国人プレーヤーが加わった。日本ツアー参戦5試合目で優勝を果たしたイ ミニョン、今シーズンの台風の目となるか注目だ。
【最終日成績】
1位 イ ミニョン(-9)
2位 渡邉 彩香(-8)
3位 申 ジエ(-6)
4位 比嘉 真美子(-4)
5位 アン ソンジュ(-3)
6位 森田 遥(-2)
6位 川岸 史果(-2)
6位 西山 ゆかり(-2)
6位 藤本 麻子(-2)
6位 鈴木 愛(-2)
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2017年、国内ツアー番組が増える!新番組「ぎゅっと週刊国内ツアー」毎週月曜よる11時放送
『国内ゴルフ応援宣言!』。 2017年、ゴルフネットワークはとことん!じっくり!ぎゅっと!国内ツアーを様々な番組を通してお届け。4/3(月)放送回では「ヤマハレディースオープン葛城」を特集。
「ぎゅっと週刊国内ツアー」
4/3(月)23:00?23:15
★今週のラインアップ★
・最終組熾烈な優勝争い!最終日ハイライト
・タケ小山プロ解説?優勝の分かれ目
・イ ミニョン優勝者インタビュー&WITB
・敗者の声?渡邉彩香インタビュー
・青木功&樋口久子 ジュニアレッスン会レポート
・2017年注目!鈴木愛インタビュー
(写真:Getty Images)