「身長が高くなくても飛ばす秘訣」 トップでクローズフェースの藤田とグリップを短く握る今平
2017年4月16日(日)午前11:35
決勝ラウンドに進出した上位選手のスイングやマネジメントの違いが見られるのがとことん1番ホール生中継の見どころの1つでもあります。「東建ホームメイトカップ」のとことん1番ホール生中継ではスーパースローカメラを使って、ツアープロコーチの内藤雄士氏が各選手のスイングを生解説。
今回は最終日の放送の中から注目の藤田寛之と今平周吾のスイング解説をご紹介。身長がそれほど高くない藤田(168cm)と今平(165cm)の飛ばしの秘訣とは?
解説:内藤雄士(東建ホームメイトカップ最終日 とことん1番ホール生中継より)
今平周吾「グリップを短く握るカウンターバランス効果」
今平選手の特徴はグリップを短く握ってスイングすることです。
短く握ると飛ばないのでは?と思われる人もいますが、短く握ると『カウンターバランス効果』によりヘッドを戻す(ヘッドが走りやすくなる)ことで絶対に振り遅れないというメリットがあります。これが身長が高くなくても飛距離を生むポイントの1つです。
また、飛距離を出すためにテークバックからトップにかけて頭を少し右に動かして右重心にしています。そこから右股関節上でダウンスイングをしていきながら、ややアッパーブローに打っていくためティーも少し高いです。
フォローでは右サイドを我慢しながら、フィニッシュで頭をしっかりと残しているので、ヘッドとの引っ張り合いが生まれて飛距離が出ます。また、引っ張り合いによって飛距離だけではなく体が開かなくなる効果もあります。
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藤田寛之「トップのクローズフェースからハンドファーストインパクトに」
藤田選手のスイングにはいろんな工夫が詰まっています。
まず、テークバックで左手の甲がしっかりと正面を向いたストロンググリップでトップの位置でアドレスと前傾姿勢が全く変わっていないです。上半身もしっかりと捻れていて、胸が右を向いています。
そして、飛距離の源となっているのがトップでのフェースの向きです。フェースが空を向く『クローズフェース』になっています。『クローズフェース』でそのまま強くインパクトするとボールが左に飛ぶんですが、『ハンドファーストインパクト』でフェース面をターゲット方向に向けることでボールを左に引っ掛けることなく、距離も出るようになります。
そのために、ダウンスイングで右ひじを絞っていきながら右脇を締めています。右ひじを先行させるスイングで、インパクトでは右脇が開いていないのでグリップエンドが先行する『ハンドファーストインパクト』になります。
さらにインパクトでしっかりと頭が残っている『ヘッドビハインドザボール』で、ややアッパースイング気味に振ることで『ハンドファーストインパクト』でロフトは立っていてもボールは高く上がります。俗に言う『ハイボールロースピン』でボールを飛ばすことができます。
47歳になってもこのスイングができるのは体の柔軟性が高い証拠ですし、ハードなトレーニングの賜物です。
「東建ホームメイトカップ」
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最終日 PLAY BACK1番ホール 4/16(日)23:00?
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(写真:JGTO)