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「呼吸する風と池の罠」松山と池田の明暗を分けた13番パー3で見たTPCソーグラスの難しさ

2017年5月14日（日）午後1:34

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「ザ・プレーヤーズチャンピオンシップ」3日目、松山英樹は12番までは3バーディ、ノーボギーと完璧なプレーを見せていたが、13番パー3で2度池に入れて「8」と大きくスコアを落とす。その後も14番、16番でボギー。通算3オーバーの54位タイまでスコアを落とした。

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【松山英樹 3日目ホールバイホール】

「12番まで無難に凌げていたけど、今週はアイアンがすごい悪くて、13番では上手く打てず池に入れてしまった。その後も集中力を欠いてしまった」と悔やんだ。

一方の池田勇太はここしかないというグリーン傾斜の境目に落とし、ピンそば1.5mにつけてバーディ。「TPCソーグラスの難しさを象徴していたホール」と話すのはオンコースアナライザーの杉澤伸章。大会前のコースチェックでは「13番は狭いターゲットに対して、一か八かで各選手がギリギリのところを狙ってくる心理に注目」と解説していた通り、13番は松山と池田の明暗を分けた。

杉ちゃんが行く！ザ・プレーヤーズチャンピオンシップ現地レポート

【オンコースアナライザー杉澤伸章】

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3日目はギャラリーの服が揺れるほどかなり強いが吹いていました。この3日間で一番強い風でした。最終組がバック9に入ってきた夕方頃は風も弱くなってきましたが、松山選手、池田選手がプレーしている時には時折突風が吹くなど厳しいコンディションでした。

風の強さ以上に選手を苦しめたのは風が吹いたり止まったり、風の方向がころころと変わることです。「風が呼吸している」といった感じです。グリーンを見ていてもフラッグがなびく方向がめまぐるしく変わっていました。

ショットを打つ前に選手たちは空を見上げて、360度周りを見て、ヤーデージブックを何度も見ながら風のジャッジをしていました。ショットを打つ時もアドレスを仕切り直すシーンがよく見られました。

松山選手が池に入れて5ストローク落とした13番パー3。3日目のプレイングヤーデージは181Y。左に池があるホールで今日は13番で有名な左手前のピンでした。キャリーで狙うと、グリーンが硬いので奥にこぼれる、もしくは池に入る可能性があります。そのため、真ん中の傾斜を使って寄せていきますがグリーン中央で止まった場合は早い下りのパッティングが残るので非常に難しくなります。狭いターゲットに対して、ピンポイントで狙っていく必要があります。

【13番パー3（181Y）3日目スタッツ】
平均スコア：3.24（+0.24）
難易度：RANK5
バーディ：13
パー：49
ボギー：10
ダブルボギー以上：10

松山選手が13番に来た時は強い風が吹いていて、風のジャッジとクラブ選択に時間をかけていました。前半は風の読み違いでグリーンを外すシーンが多かったので、風に対して少しデリケートになっているように見えました。

松山選手が打つ時には風が止んでいましたが、ティーショットを打った瞬間、右から強い風が吹いてボールはかなり流されて池に。アイアンショットの名手である松山選手も困惑させる「風の読み」と「池」。これがTPCソーグラスの怖さであり、難しさです。

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第5のメジャーと呼ばれる「ザ・プレーヤーズ選手権」。開催コースはPGAツアー総本山のある「TPCソーグラス」。距離はそれほどないが、戦略性と高い技術が求められるツアー屈指の難コース。ゴルフネットワークの中継でオンコースアナライザーとして現地リポートを担当するプロキャディの杉澤伸章が大会直前のコースをチェック。注目ホールの特徴と攻略法を解説します。