国内男子

学生が約70%、それでも日本アマ100回記念大会出場を目指した50代社会人ゴルファーの戦い

2015年6月14日（日）午後7:45

アマチュア日本一を決める「日本アマチュアゴルフ選手権競技」が7/8（水）?13（月）まで兵庫県の廣野ゴルフ倶楽部と小野ゴルフ倶楽部で開催されている。

1907年（明治40年）に神戸ゴルフ倶楽部（神戸）とニッポン・レース・クラブ・ゴルフィング・アソシエーション（横浜・根岸）の間で行われていた対抗戦（インターポートマッチ）がきっかけとなって創始された日本アマチュアゴルフ選手権、今年は100回記念大会として、各地区からの出場人数を増やし、東日本・西日本での予選会も実施。総勢218名がアマチュアNo.1の座をかけて熱き戦いが繰り広げられる。

廣野ゴルフ倶楽部

決勝のマッチプレー進出者64名を決める予選ラウンドは廣野ゴルフ倶楽部と小野ゴルフ倶楽部で2日間36ホールストロークプレーで行われた。

日本のゴルフコースの礎を築いたC.H.アリソン氏の設計で1932年（昭和7年）に開場、フラットなフェアウェイの中にも自然のうねりが採り入れられた優美さとダイナミックさを併せ持つ、歴史ある廣野ゴルフ倶楽部。そして、名匠上田治氏の設計により1961年（昭和36年）に開場、鴨池と豊かな松林が活かされた戦略性の高い難コースとして知られる小野ゴルフ倶楽部。日本屈指の名コースが100回記念大会の舞台となった。

小野ゴルフ倶楽部

メモリアル大会として、今回は内藤正幸（1981年大会優勝）、金本勇（1982年大会優勝）、中川隆弘（1985年大会優勝）、尾家清孝（1989年大会優勝）、和田博（2000年大会優勝）ら5名の歴代優勝者も出場し、記念大会に華を添えた。予選ラウンド終了後には記念品として歴代優勝者へバカラのグラスが授与された

日本アマ歴代優勝者

予選ラウンドを終え、日本大学3年の阿久津未来也と東北福祉大学4年村山駿が通算7アンダーで並んでメダリストに輝いた。

初日1オーバー、43位タイで終えた阿久津は2日目に廣野ゴルフ倶楽部でラウンド。ベストスコアとなる64をマークし一気にトップへ躍り出た。初日2アンダー、7位タイの村山は2日目も小野ゴルフ倶楽部で67をマーク、二日間安定したプレーを見せた。

近年、学生ゴルファーが多く出場するようになっている本大会。今年は218名中、約70%の155名が学生となった。出場者の平均年齢は23.5歳で年齢別に見ても、10代が112名と最も多い。

学生ゴルファーの台頭著しい昨今

【第100回日本アマ出場者年齢区分】
10代：112名
20代：66名
30代：13名
40代：15名
50代：9名
60代：2名
70代：1名

競技ゴルファーなら誰しも目指すアマチュアゴルファーの最終目標

ジュニアゴルフのレベルアップが目覚ましい昨今のゴルフ界において、社会人ゴルファーにとっては狭き門となりつつある中、「日本アマ」へ挑戦する一人の社会人ゴルファーの姿があった。

勤めた会社がゴルフ練習場を経営していたから・・・という理由で23歳からゴルフを始めた大分県の榎隆則さん、56歳。日本アマへは過去3度の出場経験を持つが、今回は実に11年ぶりの出場。

11年ぶりの出場を果たした榎隆則さん（56歳）

大会初日、廣野ゴルフ倶楽部でプレーした榎さんは1アンダーで16位タイと決勝64名に入る好位置につけていた。

「久しぶりの日本アマで初日のゴルフが良かったので、二日目も期待してラウンドしたんですけど・・・」と決勝進出に向けた戦った二日目だったが79とスコアを崩し、通算6オーバー、87位タイで決勝進出とはならなかった。

「昨日はショットが良かったのでパーオンして、チャンスにつけることが多かったんですが、二日目はショットがブレて、あんまりチャンスにつけることができず、ミスショットがボギーになったりスコアを落としてしまいました。出だしは良かったんですが、途中から段々リズムを崩していって、終盤に耐えきれず。」と振り返る榎さんでしたが、「精一杯やったので悔いはないです。」と語った。