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ファン垂涎のライダーカップ公式ワインが発売 デザインに携わったゴルフ場設計家、R.T.ジョーンズJr.氏にインタビュー!

2016年7月2日(土)午後4:43

欧米で最も人気の高い欧州ツアーと米ツアーの代表選手による対抗戦「ライダーカップ」。日本ではあまり馴染みのない大会だが、2年に1度行われている団体戦として、欧米ではオリンピック、ワールドカップに続く、最大級のスポーツイベントとして知られている。そこで今年の9月に開催される2016年ライダーカップのオフィシャル・ワインとして「ムートン・カデ」が選ばれ、4月19日に日本でも発売された。

ムートン・カデはフランス南西部ボルドーで生産される有名なブランドワイン。カンヌ国際映画祭でも20年以上に渡ってオフィシャルサプライヤーを務めるなどハリウッドセレブたちからも愛されているボルドーワインだ。その世界中で愛されるワインが、2014年ライダーカップに続いて2016年大会でもオフィシャル・ワインとして選ばれたのだ。そしてゴルフファンなら最高の記念品ともなる、世界的に有名なゴルフ場設計家でワイン愛好家の「ロバート・トレント・ジョーンズJr.」がムートン・カデを生産している「バロン・フィリップ・ド・ロスシルド社」とコラボし、ライダーカップ限定のボトルをデザインした。

ジョーンズ.Jr氏は世界で270以上のゴルフコースを生み出した設計家。昨年の全米オープンの会場「チェンバーズベイ」や今年の全米女子オープンの会場「コートベール」を設計するなど、いくつもの大きなトーナメントコースを手掛けてきた。また、日本でも桂ゴルフ倶楽部や美浦ゴルフ倶楽部、軽井沢72ゴルフなど数多くの名門コースを設計している。

そんなジョーンズ.Jr氏とバロン・フィリップ・ド・ロスシルド社がコラボするとあって大きな話題となり、日本発売を記念して都内で行われた「ムートン・カデ・ライダーカップ・スペシャル・キュヴェ」の発表会に多くの報道陣とゴルファンが集まった。そこでジョーンズ.Jr氏と同社の代表取締役社長ユーグ・ルシャノワーヌのインタビューに成功。

……今回のコラボについて。
(ジョーンズ.Jr氏)「ムートン・カデとヘーゼルティン(ナショナルGC)の設計者である私の父の歴史をたたえるラベルをデザインするということで、ユーグからプロジェクトの参加打診を受けて光栄に思いました。1970年にヘーゼルティンで全米オープンが開催された際には父と一緒に行っていました。コースで初めて開催したナショナルチャンピオンシップであり、そんな父の面影を今年のライダーカップで蘇らせることができるということで、父への敬意を表したいと思いました。そんな思いからラベルデザインのコラボレーションをすることになったのです」

「ワインとゴルフにはたくさんの共通点があります。ゴルフでは今も昔も一緒にプレーしている人同士でコースを歩く中で付き合いが生まれ、ショット間の会話で社交が生まれます。プレーを終えてからもテーブルを囲んでワインを飲みながら会話を続けることもできます。ゴルフによって生まれる社交にはワインが大きな役割を果たします。どちらも私が生涯にわたって情熱を傾けてきた要素ですね」

ワインはゴルフと同じで、情熱、自然に対する敬意、礼儀作法、人生の瞬間を分かち合うもの。ロバート・トレント・ジョーンズJr.とバロン・フィリップ・ド・ロスシルド社が想いを込めて造った「ムートン・カデ」を飲みながらゴルフを堪能するとまた一味違うかもしれない。

「ムートン・カデ・ライダーカップ・スペシャル・キュヴェ」は4月19日より発売(赤・白・ロゼ )。また、2016年9月27日?10月2日のライダーカップ期間中はヘーゼルティン・ナショナル・ゴルフクラブでも提供される。

世界で270以上のゴルフコースを生み出し、全米オープンや全米女子オープンの会場など数々のジコースを設計していきたロバート・トレント・ジョーンズ.Jr氏。世界一有名なゴルフ設計家がコース設計の意図や戦略方法などについて特別に話を聞かせてくれた。

 

……コースデザインの哲学を教えてください。
「私の哲学は何よりも土地の声に耳に傾けること。どうするかというと、自分の足で色々な場所を歩くのですが、どんな場所でも特徴があります。日本の場合は山が多いので立体性に富んでおり、高低差もあって、美しい緑が茂る林もありますね。さらにゴルフをプレーする上では、文化的背景とその土地の特徴を繋げて考える必要があります。日本で私が興味を引かれたのは、公園がたくさんあること。最近桜の時期に散歩して、公園で楽しい時間を過ごしましが、そこでは日本庭園の雰囲気を感じます。しかし、私が日本に持ち込んだ要素は少し違います。米国スタイルである大きなバンカー、距離の長いコース。1970年から90年代にかけて主流となったタイプ。今はまた新しい形に取り組んでいて、変化を加えています。他の国でやっていることを日本でもやりたいですね」

……自身が手がけるコースの特徴は? お父様から影響を受けることは?
「それぞれのコースに特色があります。もちろん正当なゴルフコースとして18ホールでなければならないといった決まりごとはあります。日本ではパー72を好む傾向があり、そのような原則が根付いてますが、私はその必要性を感じません。私たちはルールに適応しつつ、土地特有の創造性を生かすこともしています。日本でもたくさんのコースを手掛けましたが、それぞれに違いがあります。各地の個性があるからこそ、私自身や地元スタッフを含めたチームの技術を生かす甲斐もあります。ゴルフ場のオーナーや地元の請負業者らとも力も合わせてそれぞれに特別で個性的なコースを作り上げようと努めています」

……設計したコースをプレーするゴルファーに特別意識してほしい点は?
「今のプロゴルファーは技術力が高く、身体能力も上がり、道具の発達とコースコンディションの向上もあってか、簡単にコース攻略されてしまいます。私が設計するコースでは打つ前にしっかり考えさせたいのです。例えば、昨年の全米オープンが開催されたチェンバーズベイではティーに傾斜をつけており、平坦ではありません。なぜそんなことをするのかというとスタンスに創造性を加えることで特定のピン、特定の距離、その日の風に合ったショットを繰り出してほしかったから。そのためには何も考えずに打つのではなく、しっかりと考えを巡らせて選択することが大切。それがゴルフにおける守備であり、私が設計したコースではそうやって考えさせる要素を作っています」

……父親が設計し、今年のライダーカップを開催するヘーゼルティンの印象は?
「ヘーゼルティンは私たちの言い方で表すと、目的を持って作られたコース。1960年に私の父が土地の所有者らに雇われました。1970年には全米オープンを開催。当時の父はドッグレッグを好みましたが、選手の中にはブラインドホールと評する人もいました。そこで父は次の全米オープン開催を想定し自らコース改修を手がけ、ドッグレッグを緩やかにホールの見通しを良くしました。2回目の開催時の優勝者はペイン・スチュアートだと記憶していますが、その時は16番をパー3からパー4へ、17番をパー3に変更。父はコースの改良という点において非常に柔軟な人でした。私たちは言うなれば作曲家で、大会を管理する立場の人たちが指揮者なのです。そして選手たちが音楽を作り上げていきます。壮大なシンフォニーは一見の価値があるので、ぜひ観戦を楽しんでいただきたいです」

……?ゴルフ人気を再び盛り上げるためには何が必要だと思いますか?
「ゴルフはどんな世代でも、生涯にわたって楽しむことができるスポーツ。老若男女が一生涯続けられるというのが最大の美点です。新たな形を提案するとすれば、プレーのペースを速くし、プレーフィーを安くして若者への敷居を下げることでしょうか。1人でプレーすることも、競技に参加してもいいでしょう。自分なりの関わり方を持って、それぞれに合ったゴルフを楽しむことが何より大切。昔のゴルファーはゴルフへ行くことが一種のリラックス法になっていました。同じように若い人たちがゴルフ場に来るようになることが大事です。日本の文化は、土地への敬意が深く、互いへの尊敬を抱いているのですが、ゴルフにもその倫理がそのまま反映されていると思いました。ですから日本のゴルフ界は発展を続けると確信しています。年配の方の人気は高いので、日本ゴルフ界の今後のさらなる繁栄を楽しみにしています」

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