国内男子

父でありプロゴルファー・山あり谷ばかり？の久保谷健一・小林正則ラウンジトーク

2017年6月29日（木）午後1:32

　6月放送の「ゴルフ真剣勝負 the MATCH」に出演した久保谷健一と小林正則。もともとアジアンツアーを共にして意気投合した飲み仲間ということですが、二人とも日本オープンを制した経験があり、また父親でもあるプロゴルファーとして、多くの共通項があります。そんなふたりの素顔がみえる「お酒抜き」のラウンジトークです。

アジアで意気投合のふたり・キャディバッグにはパクチー？

小林　今回は久保谷さんと真剣勝負ってことなんですが、なんで僕なんですかね？

久保谷　「日本オープン」優勝者ってくくりらしいよ。

小林　まあ、付き合いも長いですしね。それはそうと、僕と最初に回ったときのこと覚えています？

久保谷　全然覚えていないな（笑）。

小林　僕はしっかり覚えていますよ。何しろデビューした年だったんで。

久保谷　あっ、新潟？

小林　そう。'99年のNST新潟オープン。最終日一緒に回ったんですよ。

久保谷　そういえばいたな。すげぇ飛ぶんだけど、しっちゃかめっちゃかなやつだなと思って見ていた（笑）。

小林　でもあの時、オレ3位タイですからね。

久保谷　それは失礼しました（笑）。その後、どこで一緒になったっけ？

小林　あとはアジアじゃないですか。

久保谷　あなた、アジア好きだもんね。

小林　久保谷さんだってそうじゃないですか。キャディバッグにパクチーが入っているぐらいだから（笑）。

久保谷　そんなこと言っちゃダメ。みんな本気にしちゃうから。

子煩悩な父親としての素顔

久保谷　この前、第二子が誕生したそうじゃない。おめでとうございます。そんな顔してるけど、あなたけっこう家族思いだものね。

小林　その言葉、そのままお返ししますよ（笑）。でも可愛いですよ、子供は。

久保谷　上のお兄ちゃんの時は、試合を途中でほっぽり出して病院に駆け付けたんだよね。実にあなたらしくない、男らしいことやったじゃない。

小林　そうなんですよ。2日目が終わった夜に、「明日生まなきゃいけない」という連絡が来ましてね。これは行くしかないと。

久保谷　試合に出ていても気が気じゃないし、プレーに集中できないしね。それで良かったんじゃないの。

小林　僕も行って良かったと思いました。それはそうと、久保谷さんも子煩悩で有名ですよね。そういえば、絵本がどうやらこうやらって話をきいたことがあるな。

久保谷　ああ、絵本の話ね。11年の夏休みに娘が絵本を作っていてね。その中に、「白いイルカがパパに幸運をもたらしてくれました」てなことを書いたのよ。そうしたら、その直後のキヤノンオープンで優勝しちゃったって話よ。

小林　いい話じゃないですか？　今もご家族とは仲良く？

久保谷　もう子供は2人とも大きくなっちゃって、「オヤジなんてウザイ」って感じだからね。だから、今は絶対裏切らないワンちゃんを飼ってるんですよ。

小林　かまれればいいのに（笑）。

久保谷　あなたもそのうち飼いたくなるよ。

小林　その時は、子供に見放されたってことですね。

日本オープンの「5年シード」

久保谷　オレたち日本オープンで勝ったから5年シードをもらえたわけだけど、小林選手にとって5年シードはどうだった？

小林　もらったときにはちょっと余裕ができて、さらにいいゴルフができるかなと思ったんですけどね。実際にはそうでもなかったな。

久保谷　そうなんだよね。5年シードに甘えているわけじゃないんだけど、もらったからといってゴルフが良くなるわけじゃやないよね。

小林　5年シードをもらえれば、海外ツアーにチャレンジできるという利点はありますけどね。

久保谷　それはあるね。オレもアメリカに行ったし。

小林　久保谷さんの場合は、最後の年に勝てて本当に良かったですよね。

久保谷　あなたはあと１年か。大丈夫だよ。ゴルフの内容はしっちゃかめっちゃかでも、年に１試合か2試合ドーンといけるから。

小林　確かにまんべんなく活躍できるタイプじゃないですけどね。それにしても久保谷さんは良く練習しますよね。

久保谷　だって不安なんだもん。毎日、テストを控えている受験生みたいなもんだよ。それにゴルフの場合は、一緒に回る人に迷惑かけるわけにはいかないじゃない。だから練習してるのよ。

小林　えっ？　そんなこと考えているんですか？　普段の久保谷さんからは考えられない。

久保谷　オレのこと、なんだと思っているの。

小林　ゴーイング・マイ・ウェイ（笑）。ラウンド中、良くしゃべるしさ。

久保谷　確かにしゃべるね。1人でいるから、ついついしゃべっちゃう。最近、耳が遠くなってきたせいか、声もデケエって言われるしね。考えてみたら、今、シニアで活躍している人たちも良くしゃべってたもんな。

小林　オレたちも多分言われていますよ。「あいつら、うっせえな」って（笑）

山あり谷ばかり？のふたりが思うこれからのこと

久保谷　これまで2人とも、山あり谷あり、どっちかというと谷ばっかり歩いてきたわけだけど、これからどうするよ。

小林　何言ってんですか。久保谷さんはけっこう山も歩いているじゃないですか。こう見えてもけっこう尊敬しているんですよ、久保谷さんのこと。

久保谷　いやいや、あなたより長くゴルフしてきただけよ。何とか今年勝てたわけだけど、そろそろあなたもやらなきゃね。

小林　13年の日本オープンの後、結果が出ず、かなり悩んだ時期もありましたけど、最近ようやく自分の力が出せるかなという状態になってきたし、自分を試そうという勇気もでてきたんですよ。だから今は、目の前の試合を一つひとつ大事に戦っていこうかなと思っています。こういうのって小さいことの積み重ねですからね。それが溜まって来ればいいところい行けるんじゃないかと思っています。

久保谷　ひとつのきっかけでガラッと変わることもあるしね。

小林　久保谷さんは？　賞金王？

久保谷　またまた、そういうことを言うんじゃないの（笑）。ただ、これまでのゴルフ人生の中で、一番早い時期に優勝しちゃったんで正直戸惑ってんのよ。ゴルフが出来上がって勝ったわけじゃないからね。だからもう一度、あなたと一緒でコツコツって感じだね。ダブルボギーは打たないとか、ボギーをできるだけ減らすとか、平均ストロークを少なくするとか。とにかく最近は予選落ちばかりだったから、その悪い流れを断ち切りたいね。それと、4日間戦える体力もつけないとね。いろんなところをクリアにして、秋にもう一度勝負をしてみたいと思っているのよ。ちょっと真面目すぎた？

小林　真面目だけど、僕もそんな風に考えています。予選通過を積み上げてから次のステップに進もうと。もちろん、いい成績を上げるにこしたことはないけど、まずはそこが大事かなと。

久保谷　大事なのは最終日って言われるけど、本当に大事なのは最初の2日間だものな。ここを毎回クリアしていかないと、いいリズムも作れないしね。あなたはもともと派手なゴルフだけど、スコアをまとめることに集中したら成績も上がると思いますよ。

小林　ありがとうございます。派手にやるのは9時以降にして、ゴルフは地味に行きます。お互い頑張りましょう。

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