軟らかく握るとヘッドが走る!小林正則飛ばしの肝は「ゆるゆるグリップ」
2017年6月30日(金)午前8:06
“飛ばす”ためには、ヘッドスピードを上げなければいけないということは皆さんもご存知の通り。しかし、アマチュアゴルファーの中には、必死でヘッドスピードを上げようとしているのに、自分が思うようにヘッドが走ってくれないという人も多いのではないでしょうか?
ヘッドが走らない原因はいくつか考えられますが、最大の原因は、“力み”だと思っていいでしょう(写真①)。「飛ばしたい」という気持ちが強くなって、ついつい力んでしまうというのは我々プロゴルファーでもやってしまうことですし、そうなってしまうのは仕方がないことだと思いますが、力んで“いい”ことは一つもありません。この原因を取り除くためにも、まずはリラックスして構え(同②)、その状態のままスイングすることが大事です。
写真①
写真②
そのためにまず考えたいのが、クラブを握る強さ、いわゆるグリッププレッシャーを緩めることです。具体的に言えば、グリップをゆるゆるで握ること。そうすれば、ヘッドの動く量が増えるので、ヘッドスピードは上がります。 逆に、グリップを強く握ると、腕が振れなくなる分、ヘッドの動く量が減るし、ヘッドの動く範囲も狭くなってしまうので、どんなに一生懸命振ってもヘッドスピードは上がってくれません。スピードが落ちるだけならまだいいのですが、腕が振れないと振り遅れになることも多く、結果的に多くのアマチュアが恐れるスイラスが出やすくなります。 アマチュアゴルファーの中には、「グリップをしっかり持って、強く振らないと飛ぶ気がしない」という人もいるでしょうが、それは気分的な問題。「スイングした時の充実感」と「実際の飛距離」はイコールではなく、むしろ充実感がデメリットなる場合のほうが多いと言えるでしょう。 “緩く”の度合いに関してはそれぞれの感覚にお任せしますが、できるだけ“ゆるゆる”でグリップし、上体でクラブを振るのではなく、腕を振るつもりでスイングしてください(同③)。
写真③
確実にヘッドスピードは上がるし、その分、飛距離も伸びるはずです。
【プロフィール】
小林正則(こばやし・まさのり)
こばやし・まさのり 1976年2月14日、千葉県生まれ。日大ゴルフ部出身。1999年ツアーデビュー。2002年に初シード獲得。2011年「とおとうみ浜松オープン」で初優勝。2012年「アジアパシフィック パナソニックオープン」、2013年「日本オープン」で優勝。身長186cmという長身で、国内ツアーきっての飛ばし屋としても知られる。
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(この記事は、夕刊フジ 2017/6/22発売号より転載しています)
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