体の回転に合わせて腕を振ろう!市原弘大の腕を振る感覚を掴むドリル
2017年8月3日(木)午後0:14
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ゴルフレッスンで、「腕を振り過ぎてはダメ」、「スイングは体の回転でするもので、体を回せば腕は勝手についてくる」というようなアドバイスを受けたことがある人も多いはず。アマチュアゴルファーの場合、どうしても腕を過剰に使ってしまう手打ちになりがちなので、レッスンプロだけでなく、プロからも同様のアドバイスが頻繁に行われるようです。
確かに、手打ちは良くありません。クラブを手で操作すると軌道が狂いやすくなり、ミート率が落ちるからです。しかしその一方で、「腕を使うな」ということを意識するあまり、腕が振れていないゴルファーが多いのも事実です。体はしっかり回転していても、その動きに腕がついて来ず、振り遅れてスライスボールになるというシーンを時々目にします。 ボールを飛ばすためには、「手打ち」はNGですが、スイングのエネルギーをボールに伝えるためにも、体の回転に合わせて、腕をしっかり振ることが大切です。この動きを実践するためのドリルとしてオススメしたいのが、次の練習方法です。 左手1本でクラブを握り、右手は、写真のように軽く添える程度に握ります。どちらかというと、親指、人差し指、中指の3本でシャフトを軽くつまむ感じ。力はほとんど入れなくてOK。右手は、クラブの動きをサポートする役割を果たします。この形で何度か素振りをした後、ティーアップしたボールを実際に打ってみましょう(同②)。左手1本だとクラブが暴れるため、素振りはできても実際にボールを打つことができませんが、このように右手を添えることでボールを打つことができます。そして、このドリルを繰り返しやることで、右手を使い過ぎず、それでいてしっかり腕を振るという動きがマスターできます。
パッティングでも右手の使い過ぎを押さえるため、同じようなグリップ、構えでストロークをしているプレーヤーがいますが、このドリルをやることによって得られる効果はあれと同じ。ついつい右手を使い過ぎてしまう人や、腕をしっかり振るという感覚がわからない人はぜひこのドリルをやってみてください。スイングが安定して、飛距離も伸びますよ。
【プロフィール】
市原弘大(いちはら・こうだい)
1982年5月29日、東京生まれ。高校時代は、日本ジュニアを制するなど同世代を引っ張る存在。故障もあり、プロになってからは苦労を重ねたが、2010年に初シードを獲得。12年に一度陥落したものの、14年に返り咲いた。今季初優勝を狙う。
(この記事は、夕刊フジ 2017/7/20発売号より転載しています)
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