海外男子
【佐藤信人×矢野東の楽屋トーク】我慢の3日目を乗り越えて首位と1打差につけた松山に流れは来ている
2017年8月13日(日)午後1:30
- この記事のキーワード
上位陣がスコアメイクに苦しみ、リーダーボードが目まぐるしく変わる展開となった「全米プロゴルフ選手権」3日目。ケビン・キスナーが8アンダーで単独首位に立った。松山英樹は1打差の2タイで最終日を迎える。トップと5打差に11人がひしめく大混戦の優勝争い。最終日はどのような戦いとなるのだろうか。
3日目の中継終了後にゴルフネットワークでメイン解説を務める佐藤信人プロとゲスト解説の矢野東プロに最終日の展望について語ってもらった。松山英樹メジャー初制覇のシナリオは!?そして、難コース「クエイルホロークラブ」で優勝の鍵を握るホールは?日本中が注目する最終日の展望を佐藤プロと矢野プロがずばり本音で語る。
[関連]松山英樹、いざメジャー制覇へ!眠れない夜は続く・・・最終日は13(日)午後11時から生中継!
矢野 解説していても昨日みたいに5バーディ出るような展開だと良いですが、今日(3日目)のような重苦しい雰囲気だと喋っていても辛いですね。グリーンのコンディションの変化も難しくなった理由の一つですね。最初の頃はバーディも出て、グリーンもきれいでしたが徐々にグリーンが茶色くなってきて芝目が目立つようになりました。順目が白くなって、逆目が黒くなってきたのを見て難しいんだろうなって思いました。
佐藤 松山選手は本来の調子ではなく、ショットも荒れていた。その中で我慢をしながらパーセーブでつないで後半は2日目のようにバーディの流れが来るかなと思っていたら来なかった。普通はショットが良いとパットが悪い、パットが悪いとショットが良いんだけど、今日の松山選手はショットもパットも両方悪かったから相当なストレスだろうね。流れ待ちしているのに良い方向にいかないし、長い一日だったと思う。
矢野 パッティングは本人が言うほど悪くはないと思うんですが、アイアンショットは昨日までとは全く違いましたね。ワンピンにつけても下を向くほど精度の高いショットを打つ選手が、あれだけショットが散るんですから疲れたでしょうね。それでも我慢してスコアを作って優勝戦線に踏みとどまるのは流石ですね。
矢野 そうですね、2日目とは変わって3日目はパッティングが決まらず、好調だったショットも荒れて。あれだけ苦しいゴルフをしたから、これ以上はないでしょう。松山選手も1打差の2位という思わぬ良い位置をもらえたて、ありがとうございますっていう感じですかね。一方でキスナーはずっと良いゴルフをしていたのに上がり3ホールでスコアを落として、ちょっと嫌な流れですよね。
佐藤 キスナーはこれまでも序盤から崩れることはなくて、優勝争いをしていても前半は良いゴルフをして強いなっていう印象だけど3日目のように急にバタバタしてスコアを落としたり、プレーオフで負けることがあるんだよね。だから、明日の最終日もキスナーは終盤までは確実に優勝争いの中にいると思う。あとは、最後の18番で良いパーセーブで終えたウーストヘイゼンも不気味な存在。トップ10の中でメジャーで勝っているのはウーストヘイゼンの一人だしね。
矢野 ウーストヘイゼンは良い上がり方をしましたよね。本人も18番に来た時はトップとの差を把握していたと思うけど、あの長いパーパットを決めたのは最終日に向けて良い流れですね。最終日の試合展開を予想するのは難しいですが、松山選手が優勝争いの中心になることは間違いないですね。松山選手が納得のいくゴルフをすれば誰も追いつけないでしょう。そういう意味では1打差になったのは大きいですね。
矢野 僕も同じです。勝つ確率は60%くらいですね。松山選手以外の優勝候補としてはウーストヘイゼンとジャスティン・トーマスあたりですかね。優勝を争う選手は全員、松山選手が強いと思っているでしょう。松山選手は自分次第で勝つ可能性があるけど、他の選手は自分次第では勝てない。
佐藤 コースセッティングも予測がつかないけど、ビッススコアが出るかどうかはピンポジション次第だね。いずれにしても、キーとなるホールは最終18番ホール。「クエイルホロークラブ」で行われていた「ウェルズファーゴ選手権」の優勝は半分がプレーオフ決着だから、コースの改修はあったけど最後まで縺れそうな予感がする。18番はバーディもあれば、ボギー、ダブルボギーもある。2打差で最終ホールに来れば何が起こるかわからないね。リードしている選手からすると上がり3ホールの「グリーンマイル」は恐怖に感じる。
矢野 3日目も上がり3ホールが難しい「クエイルホロークラブ」らしい展開でしたね。上がりホールも要注意ですけど、出だしも難しいホールが続くので躓きたくないですね。特にスタートホールをパーで切り抜けられるかがポイント。ボギー先行は避けたいですね。松山選手も2日目は1番で微妙な距離のパーパットを決めて、そのあともフロント9は我慢して後半に爆発したので最終日も1番から5番くらいまでをイーブンパー、もしくはアンダーパーでいけば優勝の可能性はかなり高くなると思います。
佐藤 日本人からメジャーチャンピオンが生まれるなんて、これまでは考えられなかったこと。生きている間でそう見られる回数もないくらい超歴史的快挙なこと。最終日に強い松山選手だから、メジャー優勝のプレッシャーを跳ね除けて勝って欲しいね。
矢野 松山選手が優勝争いしていたので、ドキドキしながら楽しめました。明日は家で見ます。メジャー制覇となれば歴史的快挙ですから、スタートからライブで見たいですね。楽しみです。
■収録後記■
2日目と3日目の2日間、矢野プロとW解説でコンビを組んだ佐藤プロは「矢野プロは同じプレーヤーとしての感覚で話ができるから面白い。今日も12番ホールで松山選手のボールに泥がついているのをすぐに見つけたり、見る視点が素晴らしい。それに、僕以上にゴルフネットワークをよく見ているから、視聴者目線の解説もできる」と絶賛。矢野プロも「解説は難しい部分もあるけど、楽しいですね。解説していなくても家でゴルフネットワーク見ているので、またやってみたいです」と意欲的。次回の解説が待ち遠しいですね。
[動画] メジャー制覇へ! 松山英樹3日目ハイライトはゴルフネットワークプラスで配信中
3日目の中継終了後にゴルフネットワークでメイン解説を務める佐藤信人プロとゲスト解説の矢野東プロに最終日の展望について語ってもらった。松山英樹メジャー初制覇のシナリオは!?そして、難コース「クエイルホロークラブ」で優勝の鍵を握るホールは?日本中が注目する最終日の展望を佐藤プロと矢野プロがずばり本音で語る。
[関連]松山英樹、いざメジャー制覇へ!眠れない夜は続く・・・最終日は13(日)午後11時から生中継!
【中継ではプレーヤー同士、息のあったトークを見せた佐藤プロと矢野プロ】
「2日目から一転、3日目はスコアが伸びない重い空気に」
佐藤 今日(3日目)はまさか、まさかの連続だったね。いろいろドラマチックなことがありすぎて試合を振り返るにも大変。最終組を含めて上位陣のスコアが伸びない重い空気だったけど、今日のピンポジションは厳しかったね。ここまでグリーンのコンパクションが上がるとは思っていなかったんじゃないかな。矢野 解説していても昨日みたいに5バーディ出るような展開だと良いですが、今日(3日目)のような重苦しい雰囲気だと喋っていても辛いですね。グリーンのコンディションの変化も難しくなった理由の一つですね。最初の頃はバーディも出て、グリーンもきれいでしたが徐々にグリーンが茶色くなってきて芝目が目立つようになりました。順目が白くなって、逆目が黒くなってきたのを見て難しいんだろうなって思いました。
佐藤 松山選手は本来の調子ではなく、ショットも荒れていた。その中で我慢をしながらパーセーブでつないで後半は2日目のようにバーディの流れが来るかなと思っていたら来なかった。普通はショットが良いとパットが悪い、パットが悪いとショットが良いんだけど、今日の松山選手はショットもパットも両方悪かったから相当なストレスだろうね。流れ待ちしているのに良い方向にいかないし、長い一日だったと思う。
矢野 パッティングは本人が言うほど悪くはないと思うんですが、アイアンショットは昨日までとは全く違いましたね。ワンピンにつけても下を向くほど精度の高いショットを打つ選手が、あれだけショットが散るんですから疲れたでしょうね。それでも我慢してスコアを作って優勝戦線に踏みとどまるのは流石ですね。
「完璧なゴルフが4日間続くことはない、松山選手にとっては良い流れ」
佐藤 昨日の2日目はショットもパットも完璧だった。ゴルフは4日間ずっと良いってことはないから、3日目に苦しみながらも首位と1打差につけたのは良い流れが来ていると思う。キスナーがまさか残り3ホールで3つスコアを落とすとは思わなかったけど、4打差と1打差はぜんぜん違うからね。3日目に苦労しながらも周りが崩れて首位と1打差になったことで松山選手が主導権を持っているし、流れは松山選手に向いている。矢野 そうですね、2日目とは変わって3日目はパッティングが決まらず、好調だったショットも荒れて。あれだけ苦しいゴルフをしたから、これ以上はないでしょう。松山選手も1打差の2位という思わぬ良い位置をもらえたて、ありがとうございますっていう感じですかね。一方でキスナーはずっと良いゴルフをしていたのに上がり3ホールでスコアを落として、ちょっと嫌な流れですよね。
佐藤 キスナーはこれまでも序盤から崩れることはなくて、優勝争いをしていても前半は良いゴルフをして強いなっていう印象だけど3日目のように急にバタバタしてスコアを落としたり、プレーオフで負けることがあるんだよね。だから、明日の最終日もキスナーは終盤までは確実に優勝争いの中にいると思う。あとは、最後の18番で良いパーセーブで終えたウーストヘイゼンも不気味な存在。トップ10の中でメジャーで勝っているのはウーストヘイゼンの一人だしね。
矢野 ウーストヘイゼンは良い上がり方をしましたよね。本人も18番に来た時はトップとの差を把握していたと思うけど、あの長いパーパットを決めたのは最終日に向けて良い流れですね。最終日の試合展開を予想するのは難しいですが、松山選手が優勝争いの中心になることは間違いないですね。松山選手が納得のいくゴルフをすれば誰も追いつけないでしょう。そういう意味では1打差になったのは大きいですね。
「最終日の展望〜優勝争いの中心は松山英樹」
佐藤 ゴルフは何が起きるかわからないし、ゴルフに「絶対」ってことはないから松山選手が優勝する確率は100%とは言い切れないけど、60%くらいの高い確率はあると思う。残りの20%はキスナーとウーストヘイゼンかな。矢野 僕も同じです。勝つ確率は60%くらいですね。松山選手以外の優勝候補としてはウーストヘイゼンとジャスティン・トーマスあたりですかね。優勝を争う選手は全員、松山選手が強いと思っているでしょう。松山選手は自分次第で勝つ可能性があるけど、他の選手は自分次第では勝てない。
佐藤 コースセッティングも予測がつかないけど、ビッススコアが出るかどうかはピンポジション次第だね。いずれにしても、キーとなるホールは最終18番ホール。「クエイルホロークラブ」で行われていた「ウェルズファーゴ選手権」の優勝は半分がプレーオフ決着だから、コースの改修はあったけど最後まで縺れそうな予感がする。18番はバーディもあれば、ボギー、ダブルボギーもある。2打差で最終ホールに来れば何が起こるかわからないね。リードしている選手からすると上がり3ホールの「グリーンマイル」は恐怖に感じる。
矢野 3日目も上がり3ホールが難しい「クエイルホロークラブ」らしい展開でしたね。上がりホールも要注意ですけど、出だしも難しいホールが続くので躓きたくないですね。特にスタートホールをパーで切り抜けられるかがポイント。ボギー先行は避けたいですね。松山選手も2日目は1番で微妙な距離のパーパットを決めて、そのあともフロント9は我慢して後半に爆発したので最終日も1番から5番くらいまでをイーブンパー、もしくはアンダーパーでいけば優勝の可能性はかなり高くなると思います。
佐藤 日本人からメジャーチャンピオンが生まれるなんて、これまでは考えられなかったこと。生きている間でそう見られる回数もないくらい超歴史的快挙なこと。最終日に強い松山選手だから、メジャー優勝のプレッシャーを跳ね除けて勝って欲しいね。
矢野 松山選手が優勝争いしていたので、ドキドキしながら楽しめました。明日は家で見ます。メジャー制覇となれば歴史的快挙ですから、スタートからライブで見たいですね。楽しみです。
■収録後記■
2日目と3日目の2日間、矢野プロとW解説でコンビを組んだ佐藤プロは「矢野プロは同じプレーヤーとしての感覚で話ができるから面白い。今日も12番ホールで松山選手のボールに泥がついているのをすぐに見つけたり、見る視点が素晴らしい。それに、僕以上にゴルフネットワークをよく見ているから、視聴者目線の解説もできる」と絶賛。矢野プロも「解説は難しい部分もあるけど、楽しいですね。解説していなくても家でゴルフネットワーク見ているので、またやってみたいです」と意欲的。次回の解説が待ち遠しいですね。
[動画] メジャー制覇へ! 松山英樹3日目ハイライトはゴルフネットワークプラスで配信中
関連番組
2017 全米プロゴルフ選手権
8月10日(木)~8月13日(日)