アプローチはもちろんショットにも効く!上田桃子の片手打ちドリル
2017年8月18日(金)午前10:53
前回は、アプローチのミスを防ぐためのレッスンをしました。アプローチは手打ちが原因で起こるケースが多いので、手と体との距離を保ちながら、しっかり下半身を使ってスイングしましょうというお話をしましたが覚えていますか?さて、今回は、アプローチを安定させるために、私が普段やっているドリルを紹介しましょう。
1つめは、左手の片手打ちです。人によっては左手1本でポンポン打つ人もいますが、私の場合は軌道が安定するように、右手で左ヒジを押さえ、左手だけでボールを打ちます(写真①)。もちろんこのとき、手と体とを一緒に動かすということを忘れずに。
2つめは、右手の片手打ちです。左手の片手打ち同様、空いている左手で右ヒジを押さえて右手だけでボールを打ちます(同②)。これも意識するところは、“手と体との一体感”です。
この2つのドリルをやることによって、腕と体とが一体になって動くという感覚が自然と身につくので、アプローチで最もやってはいけない、“手打ち”を防ぐことができるというわけです。
さらにもうひとつ、バックスイングでクラブを真っ直ぐ引くというドリルも加えます。私の場合は、写真③左のようにターゲットラインと平行になるようにクラブを置き、それをガイドラインにしてクラブが真っ直ぐ上がっているかどうかをチェックします。
何度も言っているように、どんなに小さなスイングでも、バックスイングでは手と体との距離が変わらないようにクラブを振り上げていくことが大事です。そのためにもクラブをインサイドに引き過ぎたり(写真③右)、アウトサイドに上げないようにすることが重要になってくるのです。
今回紹介したドリルは、アプローチのミスを防ぐための練習ではありますが、すべてのショットの基本となります。つまり、この3つの練習をすることによって、スイングの基本も身に付くということです。
反復練習はあまり好きではないというアマチュアゴルファーも多いと思いますが、少しの時間でもいいので、今回のドリルをやるようにしてください。アプローチはもちろん、通常のショットも確実に安定しますよ。
上田桃子(うえだ・ももこ)
1986年6月15日熊本生まれ。07年に5勝を挙げ、史上最年少で賞金女王に輝いた。08年から米ツアーに参戦。17年5月の中京テレビ・ブリヂストンレディースで3年ぶり12回目の優勝を飾った。
(この記事は、夕刊フジ 2017/8/10発売号より転載しています)
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