意識するのは「胸の方向」期待の新人プロ・竹安俊也のワンポイントレッスン
2017年9月8日(金)午前11:35
「どうしたらプロゴルファーのようにアイアンショットを上手く打てるようになるのか?」。アマチュアゴルファーと一緒にプレーをしたとき、そんな質問をよく受けます。確かにアマチュアゴルファーのプレーを見ていると、ミドルアイアンだけでなく、ショートアイアンもきちんと打てていない人が多いように思います。
ミスの原因は人によって違うので、一概に「こうすれば良くなる」というアドバイスはできませんが、アマチュアゴルファーのほとんどが犯しているミスがあります。それは、ダウンスイングからインパクトにかけて、下半身が先行して、体を開きすぎていることです。
写真①
本人にはあまり自覚がないと思いますが、たいていの人は体が開くことによって、手元が遅れてきてしまう。それが、ダフリやトップといったミスを生んでいるといえます。また、たとえヘッドがボールに当たったとしても、フェースが開いているのでスライスしてしまったり、スライスするのが嫌で無理矢理手首を返して引っかけたりと、あらゆるミスが出てしまうようです。
これらのミスを防ぐためには、体を開かなければいいのですが、それを意識するのはけっこう難しいこと。では、どうすればいいのか?
オススメしたいのは、胸の向きを変えないで打つことです。きちんと体を使ったスイングをしていれば、バックスイング~トップで胸が右サイドを向くわけですが、この胸の向きをできるだけ変えないようにすればいいのです。「変えるな」といっても、右向きのまま手だけでクラブを振り下ろすのは無理なので、せめてインパクトまでは写真②のように胸を右サイドに向けておきましょうということ。そして、インパクト以降、一気に解放してあげればいいのです。
写真②
もちろんこれはイメージの問題で、胸を右に向けたまま打てといっているわけではなく、それぐらいの意識を持ってインパクトを迎えなければいけないということです。体が開くことがなければ、スイングの軌道も狂いにくいし、正しいハンドファーストでボールをとらえることができるので、ロフト通りの弾道と飛距離が実現します。
皆さんもぜひ胸の方向を意識してください。
竹安俊也(たけやす・しゅんや)
1992年10月12日兵庫県生まれ。東北福祉大ゴルフ部出身。14年、2度目のQTで12位に入りプロ転向。16年2月には、マレーシアで行なわれたアジアンツアーの下部ツアー・PGM UMWチャンピオンシップで初優勝を飾る。12月のファイナルQTは24アンダーの2位で今季のシード権を獲得した。
(この記事は、夕刊フジ 2017/8/31発売号より転載しています)
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