アジアアマチュア選手権で連覇を果たして、今年も米男子ツアーのメジャー大会であるマスターズ出場を一番に決めたアマチュアの松山英樹が4日、都内で会見を行い、意欲を口にした。

　日本の霞ヶ関カンツリー倶楽部（埼玉）を舞台に行われた昨年のアジアアマで5打差圧勝。その資格で今季のマスターズに乗り込んだが、その約1か月前に、在学中の東北福祉大がある仙台を含む地域を襲ったのが東日本大震災だった。

　そのため、日本人アマ初のマスターズ切符を手にしたものの、欠場も視野に悩んだ末に出場を決断。見事なプレーを見せて27位でベストアマを獲得した。

　ベストアマとしてスピーチした表彰式では、日本を代表するような形で東日本大震災被災者にさしのべられた世界からの手に感謝。プレーばかりではなく、そのしっかりした姿勢は世界中に感動を呼び起こした。

　それだけの経験を積み、さらにマスターズから帰国後、ボランティア活動も経験して臨んだ今年のアジアアマ。シンガポールに舞台を移しての戦いは、昨年とは違う激戦となった。だが「今年の最終日、18番でのスタンディングオベーションが忘れられない。また来年味わいたい一心で頑張った」と、逆転で連覇を達成した。

　松山の目標は昨年以上の成績だ。アジアアマの主催にはマスターズ委員会も入っているため、大会関係者が見守る前で、事前に成長ぶりをアピールし、来年の本番に備えるつもりだ。