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小柄でも飛んで曲がらないリッキー・ファウラーとジャスティン・トーマスのスイング解説

2019年2月5日(火)午後2:00

 3日に終了したPGAツアー・ウェイストマネジメントフェニックスオープンで2年ぶりの優勝を果たしたリッキー・ファウラー選手。最終日は苦労しましたが、それでも4日間安定した成績を収めたポイントとして、フェアウェイキープ率が69.64%(フィールド内3位T)、ドライビングディスタンスが318.7ヤードで(同11位)という“飛んで曲がらないドライバー”にあったといえます。

 ファウラー選手のドライバースイングの特徴について、CS放送ゴルフネットワークでPGAツアー中継解説を務める内藤雄士ツアープロコーチに、同じく細身ながらドライバーに定評のあるジャスティン・トーマス選手と比較しながら解説していただきました。
 
ファウラーはトップ位置が低いワンプレーンスイング

 ファウラー選手は身長175cmということでそんなに大きくはありませんが、非常に飛距離を出せる選手です。前傾は比較的浅めで、特徴的なのはトップの位置が低いところです。右肩よりも手が低いトップの位置からオンラインに引き下ろし、インパクトの時も前傾姿勢が狂うことなく低く振り抜いています。これはバッグスイングの軌道とダウンスイングの軌道が凄く近いところを通っている「ワンプレーンスイング」といわれる形です。

 そして、ファウラー選手の飛距離の源は、足の使い方にあります。ダウンスイングで膝を曲げて、インパクトの時に右足をギュッと伸ばしています。この動きが飛距離につながっています。体の回転方向に対してスイングプレーンを作り、スイングスピードを速めています。
 
ハイトップ・ハイフィニッシュが特徴のトーマス

 一方、ジャスティン・トーマス選手も177cmと大きくはありません。しかしファウラー選手とはスイングタイプが違い、トップが高く上がる“ハイトップからハイフィニッシュに”スイングしていきます。

 しかし、ダウンスイングからの動きはファウラー選手と似ています。ダウンスイングで膝を曲げながら股関節を曲げて、そこからインパクトで一気に股関節を伸ばして両足をジャンプさせることで回転スピードに変換しています。スリムな体型のトーマス選手がボールを飛ばせる理由はここにあります。

 もうひとつ、トーマス選手は高いトップの位置からアッパーブローに持ち上げて高いフェードボールを打つ技術に優れています。ハイトップからハイフィニッシュに、ボールをシャローなところからアッパーに振り抜いているところに、飛んで曲がらないショットを実現させています。

(写真:Getty Images)

 

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