ゴルフの祭典と呼ばれる第73回 マスターズ（現地時間9日開幕、ジョージア州オーガスタ、オーガスタナショナルGC）をさらに盛り上げる大会前日のイベント、パー3コンテストが華やかに行われた。

　パトロン（ギャラリー）達を楽しませるだけでなく、メジャー前日の緊張感を和らげると選手達にも評判のイベントには、家族をキャディにして参加する選手も多い。中でも、2人の子供にクラブを数本ずつ持たせたスチュアート・アップルビー（豪）が登場したときにはひときわ大きな拍手が起こった。子供達のかわいらしさと、本戦とは違うリラックスした様子の選手の表情もパー3コンテストの大きな魅力だ。

　もちろん子供以外がバッグを担ぐケースも多い。マスターズ初出場に意欲を燃やす今田竜二も香苗夫人をキャディに登場。「すごく楽しい。それにパー3のコースはメインコース同様にメンテナンスが施されているし、スコアに結びつく50から120ヤードの調整に最高だ」と、笑顔で参加。石川遼も妹らと共にパー3コンテストに参加し、楽しんでいる様子をうかがわせた。

　また、グレッグ・ノーマン（豪）は08年6月に再婚した元テニス界のスーパースター、クリス・エバート夫人を従えてプレー。6番でホールインワンした時には熱烈なキスを交わすほどリラックスしていた。

　パー3コンテストの優勝者は、その年の本戦で勝てないというジンクスがある中、ティム・クラーク（南ア）がたくさんのパトロンが取り囲む最終9番でホールインワンを達成して勝利。ジンクスに触れることなく「すごくエキサイトしたよ」と喜びを語った。06年には本戦で2位に入った男は、長い間続くジンクスを破ろうと密かに心に誓っているのかもしれない。