“飛ばし屋”といわれている僕ですが、試合でドライバーを叩くことはほぼありません。基本的にはフェアウェイにボールを置くために、ドライバーもコントロールショットをしています。今回は、スコアメイクに役立つコントロールショットの打ち方を紹介しましょう。

　左右への曲がりを抑えるためには、バックスピン量を増やすことが大事です。そうすればサイドスピンが抑えられるからです。そのためにまずやらなければいけないのは、フェースの下目に当てること（写真①）。ただし、下目に当てる＋アッパー軌道だと上に上がるだけで飛ばなくなってしまうので、ダウンブロー気味にヘッドを入れるようにしましょう。体は左に突っ込むぐらいの感じで打つように。


　また、フィニッシュは振り切らないこと（同②）。左に体重を乗せて、アイアンショットのようにビシッとラインを出すようにしましょう。


　セットアップでは、下目に当たりやすいようにティーを少し低くします。それと右肩が下がり過ぎないように注意。多少右肩は下がりますが、下がり過ぎてはいけません。

　また、ボールを少し左に置くのもポイントです。ダウンブローに打つので、ボールが右にあると、フェースが右を向いたまま当たることがあるからです。左に置いて、ボールをつかまえながら打つようにしましょう。

　とはいえ、構えは少し変える程度でOKです。基本的には、大きく変えないようにしましょう。

　最後に、飛ばすときもコントロールするときも守って欲しい注意点を。

　アッパーで打つとインサイドアウトになりやすく、ダウンブローに打つと左に振りやすくなりますが、いずれにしろ手元が体の正面から外れないようにすること。手元が外れると、きれいに当たると右に飛び出し、それを嫌がって手を返すと左に飛ぶからです。これだけはぜひ守るようにしてください。

（取材協力：栃木県・太平洋クラブ佐野ヒルクレストコース）

河本力（かわもと・りき）
2000年3月3日、愛媛県生まれ。アマチュア時代からプロトーナメントでも好成績を残し、日本体育大4年時に出場したABEMAツアー「TIチャレンジin東条の森」でアマチュア優勝を果たした。2021年12月にプロ転向。ルーキーイヤーの2022年、300ヤードを超える圧倒的な飛距離を武器に「Sansan KBCオーガスタ」、「バンテリン東海クラシック」で優勝を飾った。女子プロの河本結は実姉。

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