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今年も「勝つべき人が勝つ」か─ 1869年開場、歴史と伝統を紡ぐロイヤルリバプールGCでの全英オープン展望
2023年7月21日(金)午後7:00
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米ケンタッキー州のキーントレースゴルフクラブで開催されたバーバゾルチャンピオンシップ(7月13日~7月16日)は、スウェーデン出身のビンセント・ノーマンがプレーオフを制し、ツアー初優勝を飾りました。若手の活躍が目立った同大会を振り返るとともに、いよいよ今週行われる全英オープンの展望を、プロキャディーの杉澤伸章さん語ってもらいました。
ノーマンという選手、初めてその名前を聞く人も多いと思いますが、スウェーデン出身で大学時代はアメリカで過ごしています。その大学も、ジョージアサウスウェスタン州立大学で4シーズンを過ごしたあと転校して、最後のシーズンはフロリダ州立大学に在籍。そんな経歴から、自分がやりたいことをしっかりやり遂げる選手なんじゃないかと勝手に想像してしまいました。そういう意味でも、非常に楽しみな選手だと思います。
日本人では、DPワールドツアーを主戦場とする川村昌広選手が9位タイと健闘しました。インタビューでは、「調子がいいのに結果が出ない」とコメントしていましたが、本当にそういうことはあるもの。でも、「やれば結果に繋がることもある」という思いがあれば、頑張れるはず。来週のバラクーダチャンピオンシップも楽しみです。
今年の開催コースは、1869年開場で、イングランドでは2番目に古いという名門、ロイヤルリバプールゴルフクラブ。コースに関しては、フラットに見えるけどアップダウンがあって、グリーンが小さいというのが私の印象です。フェアウェイは広々していますが、OBもあるのでティーショットはそれなりに神経を使います。また、パー3が難しいコースだった記憶もあります。
前々回の2006年のときに谷原秀人選手が上位フィニッシュ(5位タイ)をしたことを考えると、日本人選手との相性は悪くないのかなと。また、いつもの全英に比べて場所が南寄りで暖かいというのも、日本から参戦する選手にとっては有利なような気がします。
注目選手を絞るのは難しいのですが、同コースで行われた2006年はタイガー・ウッズ、2014年はロリー・マキロイが制していることを考えると、“勝つべき人が勝つ”のではないかと思います。個人的には、ビクトル・ホブランに頑張ってほしいなと。今季はザメモリアルトーナメントで勝ったほか、全プロ2位タイ、マスターズ7位タイとメジャーで頑張っているし。ぜひメジャーで活躍する姿を見たいですね。
それと今年は、ベテラン勢にも注目したいと思っています。PGAツアーでは、リッキー・ファウラー、ジェイソン・デイ、ジャスティン・ローズらが久々の優勝。そういった年代の人たちが、優勝争いに絡んできそうな気がします。根拠はなく、ただの第六感ですが(笑)。
もちろん若手は確実に上位に来ると思うので、そこにどれだけベテラン勢が食い込めるか。あとは、誰が運をつかむかでしょうね。全英の場合、天候の変化が激しく、しかもスタート時間が長いので、どの時間にスタートするかで難易度が大きく変わってくる。そういう点でいえば、誰にでもチャンスはあるのかもしれません。
とかいいながら、最後は名のある選手が勝つ感じがします。「ああやっぱりこの人、勝ったんだ」みたいな。そこにいろいろなストーリーが生まれればさらに楽しくなります。いずれにしても、誰もが納得するハッピーエンドを期待したいと思います。
無我夢中だった?25歳ビンセント・ノーマンのツアー初優勝
バーバゾルチャンピオンシップは、終盤大いにもつれるという大激戦。しかもルーキーを含めた若い選手たちが躍動するという点でとても面白い大会だったと思います。優勝したのは、25歳のビンセント・ノーマン。最終日の18番ホールでボギーパットを決めてのプレーオフ。本人は多分、このプレーをよく覚えていないんじゃないかと思います。無我夢中で打ったら入ってしまったという感じでした。プレーオフでは、相手のネーサン・キムジー(イングランド)のボギーに対してパーをセーブし優勝を決めたわけですが、改めて初優勝というのは大変なんだなと思いました。ノーマンという選手、初めてその名前を聞く人も多いと思いますが、スウェーデン出身で大学時代はアメリカで過ごしています。その大学も、ジョージアサウスウェスタン州立大学で4シーズンを過ごしたあと転校して、最後のシーズンはフロリダ州立大学に在籍。そんな経歴から、自分がやりたいことをしっかりやり遂げる選手なんじゃないかと勝手に想像してしまいました。そういう意味でも、非常に楽しみな選手だと思います。
日本人では、DPワールドツアーを主戦場とする川村昌広選手が9位タイと健闘しました。インタビューでは、「調子がいいのに結果が出ない」とコメントしていましたが、本当にそういうことはあるもの。でも、「やれば結果に繋がることもある」という思いがあれば、頑張れるはず。来週のバラクーダチャンピオンシップも楽しみです。
全英オープンはベテラン勢の活躍に期待
そして今週はいよいよ全英オープンです。日本勢は9選手が参加。若手を中心に、今シーズン、日本ツアーを盛り上げている選手が参戦するので、大いに期待が持てます。また、実力者である松山英樹選手も、風の便りではありますが、調子がいいと聞いています。今年の開催コースは、1869年開場で、イングランドでは2番目に古いという名門、ロイヤルリバプールゴルフクラブ。コースに関しては、フラットに見えるけどアップダウンがあって、グリーンが小さいというのが私の印象です。フェアウェイは広々していますが、OBもあるのでティーショットはそれなりに神経を使います。また、パー3が難しいコースだった記憶もあります。
前々回の2006年のときに谷原秀人選手が上位フィニッシュ(5位タイ)をしたことを考えると、日本人選手との相性は悪くないのかなと。また、いつもの全英に比べて場所が南寄りで暖かいというのも、日本から参戦する選手にとっては有利なような気がします。
注目選手を絞るのは難しいのですが、同コースで行われた2006年はタイガー・ウッズ、2014年はロリー・マキロイが制していることを考えると、“勝つべき人が勝つ”のではないかと思います。個人的には、ビクトル・ホブランに頑張ってほしいなと。今季はザメモリアルトーナメントで勝ったほか、全プロ2位タイ、マスターズ7位タイとメジャーで頑張っているし。ぜひメジャーで活躍する姿を見たいですね。
それと今年は、ベテラン勢にも注目したいと思っています。PGAツアーでは、リッキー・ファウラー、ジェイソン・デイ、ジャスティン・ローズらが久々の優勝。そういった年代の人たちが、優勝争いに絡んできそうな気がします。根拠はなく、ただの第六感ですが(笑)。
もちろん若手は確実に上位に来ると思うので、そこにどれだけベテラン勢が食い込めるか。あとは、誰が運をつかむかでしょうね。全英の場合、天候の変化が激しく、しかもスタート時間が長いので、どの時間にスタートするかで難易度が大きく変わってくる。そういう点でいえば、誰にでもチャンスはあるのかもしれません。
とかいいながら、最後は名のある選手が勝つ感じがします。「ああやっぱりこの人、勝ったんだ」みたいな。そこにいろいろなストーリーが生まれればさらに楽しくなります。いずれにしても、誰もが納得するハッピーエンドを期待したいと思います。
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