21日に行われた国内男子ツアーのダンロップフェニックス（宮崎・フェニックスカントリークラブ）第3ラウンド。賞金ランキングトップを走る石川遼は出入りの激しいゴルフでイーブンパー71とスコアを伸ばせず、前日と同じ通算イーブンパー20位タイと足踏み状態だった。同ランキング2位の池田勇太も右手痛が響き、2オーバー73でホールアウト。通算6オーバー56位タイに沈んでいる。

　上位は海外からの招待選手が独占。2アンダー69で回ったエドアルド・モリナリ（伊）が通算8アンダーで単独トップ。昨季欧州ツアー賞金王のロバート・カールソン（スウェーデン）が2日連続「68」で通算7アンダーまでスコアを伸ばし、前日トップタイの久保谷健一と並び2位タイにつけている。

　注目の石川はこの日、出だしの3番でボギーが先行すると直後の4番でもトラブルとなる。ティーショットを左に大きく引っ掛けると3打目も再び左の林へ。さらにリカバリーショットがグリーンを捕らえられず、5オン、1パットのボギーとスコアを続けて落とした。しかし後半は12、13番でバーディを連取すると、1オーバーで迎えた最終18番パー5で“石川らしい”プレーを披露。3打目でグリーンオンすると「18番は完璧なパッティングだった」と振り返るロングパットをねじ込み、渾身のバーディを奪取した。「チャンスはもっとあった。今日は少し悔しいです」と表情を曇らせた石川だが、このまま行けば池田との賞金差は確実に広げられる。史上最年少賞金王獲得のためにも、明日は少しでも上位を目指したい。

　その他、首位と3打差の4位タイに日本オープン覇者の小田龍一ら。2000年の大会チャンピオン片山晋呉は通算3アンダー12位タイに続いているが、海外勢目玉のビジェイ・シン（フィジー）はこの日も調子が上がらず、石川と同じ20位タイに低迷中。