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ローリー・マキロイが圧倒的な飛距離でペブルビーチGLを制圧、期待はマスターズ優勝へ

2025年2月6日(木)午後4:57

 全米でも高い人気を誇るカリフォルニア州ペブルビーチゴルフリンクスを舞台に行われた「AT&Tペブルビーチプロアマ」。

 今年も激戦が繰り広げられましたが、優勝を飾ったのは、1打差2位でスタートしたローリー・マキロイ(北アイルランド)。最終日に「66」をマークし、シェーン・ラウリーやルーカス・グラバー、ジャスティン・ローズらを振り切って、PGAツアー27勝目を挙げました。

 松山英樹選手は、大叩きはしなかったものの波に乗り切れず、7アンダーの48位タイでフィニッシュしました。同大会の模様を、ゴルフネットワークで解説を務めた佐藤信人プロに振り返ってもらいました。
 

2024年チューリッヒクラシック優勝コンビが競演
 シグニチャーイベント第2戦は、マキロイが強さを発揮して優勝を飾りました。押しも押されぬ世界のトッププレーヤーでありながら、時に危うさを見せるのがマキロイの魅力ですが、今回は終始、“強い”マキロイを見せてくれました。

 今回の活躍を見たマキロイファンの多くは、「この調子で、今年こそはマスターズも優勝してくれよ」と思っていることでしょう。本人も、そのことを意識しているようで、「今シーズンはピークを4月から7月に持っていきたい」と明言していました。

 そのピークに向かってスイングも微調整しているという話も聞こえてきます。マキロイの場合、もともとトップでシャフトがクロスする癖があったのですが、テークバックでの右腕の動かし方を少し変えることで、シャフトが真っ直ぐになるように調整しているとのこと。その効果のほどは分かりませんが、調整段階での優勝とあって、本人も確かな手応えを感じているのではないでしょうか。

 今大会を振り返ってみると、圧巻だったのは、3バーディー、1イーグルの5アンダーを叩き出した最終日のバックナインでした。バックナインに入ってからは主導権を握り、セーフティリードを守ったまま逃げ切りました。

 最終日の「66」は、マキロイのプレーの素晴らしさもあったのですが、最終組で一緒に回ったラウリーとの競演も、マキロイに大きな力を与えたような気がします。マキロイとラウリーは年も近くて(ラウリーの方が2つ年上)、ジュニア時代から友人であり、いい意味でのライバル。昨年の「チューリッヒクラシック オブ ニューオリンズ」では2人で組んで優勝を飾るなど気心の知れた仲です。

 そんな関係もあってか、お互いが良いプレーを見せ合う展開になりました。象徴的だったのが、最終日の12番パー3。ラウリーが先にカップ近くにズドンと落とすや、マキロイも負けじとピタッと寄せ、ともにバーディー奪取。見応えのある戦いでした。

 数々のマキロイらしいプレーが見られたのですが、中でも素晴らしかったのは14番パー5。ティーショットは右のショートカット狙いで350ヤードを飛ばし、打ち上げとなるセカンドは、奥行きのないグリーンに7番アイアンで上からドスンと落とす。他の選手からすると、「ずるいよ」という感じだったと思います。

 それにしても本当に飛ばします。PGAツアーも若いプレーヤーがどんどん出てきて、少し前までは“飛ばし屋”として名を馳せていた人が、数年経つとただの人になってしまうケースが多い中、マキロイだけは35歳になった今もずば抜けた飛距離を誇っている。その進化がいまだ止まらないということでしょう。その飛距離を見て、体は我々日本人とそれほど変わらないのに、といつも思ってしまいます。

 一方、松山選手は、7アンダーで48位タイ。本人は、「いいショット、悪いショットの両方が出て、調子に乗れなかった」と言っていましたが、まさにその通りのゴルフ。ただ、最終日が終わってからのインタビューでは、「良いところはなかったけど、ちょっとしたキッカケがあれば、また良いゴルフできるんじゃないか」というような発言もしていました。

 考えてみれば、良いときもあれば悪いときもあるというのが、正常な形。ここ2試合は上手くいかなかったわけですが、だんだん良くなるはず。マキロイ同様、4月から7月にピーク持っていってくれればと思います。

 次戦の「WMフェニックスオープン」には松山選手と久常涼選手が出場の予定です。松山選手はコースとの相性も良いので期待大。久常選手もそろそろ爆発してほしいところです。ちょっとお祭り的というか、独特の盛り上がりを見せる同大会。久常選手には、まずはその雰囲気を存分に楽しんでもらいたいと思います。

 そのほか注目しているのは、アマチュアのルーク・クラウントン。学生にもプロへの道を開くために設けられたPGAツアー・ユニバーシティ・アクセラレーテッドでポイントを稼いでおり、「フェニックス」の成績次第ではPGAツアーカードを手にできるところまで来ています。

 果たして、上位に食い込めるか。また、昨年の「全米アマチュアゴルフ選手権」の覇者、ホセ・ルイス・バレスター(スペイン)にも注目です。アリゾナ州立大の4年生で、プロの競技の中でどんなプレーをするのか。若い2人のプレーを大いに楽しみたいと思います。

(写真:Getty Images)

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2025 AT&Tペブルビーチプロアマ
1月30日(木)~2月2日(日)

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