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ギリギリの予選通過から決勝ラウンドは2日間で14アンダー、24歳レフティーが大まくりの逆転優勝【進藤大典のPGAツアーアフタートーク】
2025年3月6日(木)午前11:32

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難コースとして知られるPGAナショナルリゾート(フロリダ州)で開催された「コグニザントクラシック in ザ・パームビーチ」は、24歳のレフティー、ジョー・ハイスミスが頂点に立ちました。予選ラウンドは、カットラインギリギリの成績(5アンダー、48位タイ)でしたが、3日目に7アンダーをマークして急浮上。4打差8位から出た最終日も7バーディーの64でプレーし、後続に2打差をつける通算19アンダーでツアー初優勝を遂げました。日本人選手は、久常涼選手と星野陸也選手が出場。星野選手は予選を通過し、3日目6アンダーをマークして順位を14位タイまで上げましたが、最終日は4オーバーを叩き、7アンダーで48位タイという結果に終わりました。同大会の模様を、ゴルフネットワークで解説を務めたプロキャディーの進藤大典さんに振り返ってもらいました。
頂点に立ったのは、予選をギリギリで通ったジョー・ハイスミス。3日目、4日目ともに7アンダーという大まくりで優勝をかっさらいました。まずコースの話をすると、PGAナショナルの難しさは、風の影響を受けやすいこと、グリーンのアンジュレーションが強いこと、そして何といっても池絡みのホールが多いことにあります。だから、ショットメーカーじゃないと太刀打ちできない。
また、今回ハイスミスの優勝で改めて感じたのが、レフティーに有利だということ。そういう点でいうと、オーガスタナショナルに似ています。特に、“ベアトラップ”と呼ばれる15~17番ホールの2つのパー3、15番と17番は、オーガスタの12番と同じ作りになっていて、グリーンは右の奥が広くなっています。
レフティーの場合、左サイドから引っかけて飛ぶミスはOK。だから思い切って打っていける。しかし、右打ちのゴルファーの場合、引っかけたら左のバンカーにつかまり、下り傾斜の寄らないバンカーショットになります。だからといって右にペラッとなってしまうと池に入ってしまう。ハイスミスはその優位性を存分に生かしたような気がします。
日本人選手は星野陸也選手が予選を通過。3日目に6つスコア伸ばして14位タイまで上がってきましたが、最終日は4オーバーで最終的には7アンダーの48位タイで終わりました。今年2回目の予選通過だったわけですが、結果を残したいという気持ちが強過ぎたのかもしれません。また最終日は、1番パー4、2番パー4ともナイスショットを打ちながらバーディーを取れず、伸ばしたかった3番パー5でバーディーが取れなかったことで焦りも生じたのでしょう。
初めてのコース、さらに試合後本人もコメントしていましたが、風の影響でコンディションがガラっと変わってしまったことも影響したのでしょう。ただ、これも経験です。もともとショットメーカーで、PGAツアーでも十分に戦える力を持っている選手。その経験を今後のプレーに生かして欲しいと思います。
さて次戦は、「アーノルド・パーマーインビテーショナル presented by マスターカード」。期待は、やはり松山英樹選手です。舞台となるベイヒルクラブ&ロッジは、松山選手の家からも20分くらいで行けるところにあって、彼にとっては庭みたいなもの。知り尽くしたコースで、昨年優勝のスコッティ・シェフラーと競い合ってくれないかなと密かに期待しています。この「アーノルド・パーマーインビテーショナル」と、その翌週の「ザ・プレーヤーズチャンピオンシップ」は、トッププレーヤーが集結する大会。大いに楽しみたいと思います。
(写真:Getty Images)
オーガスタに似た「レフティー有利」の難コースを制したハイスミス
大会は、ジェイク・ナップのロケットスタート(初日59の12アンダー)で幕を開けました。PGAナショナルは、僕も松山英樹選手と2度回りましたが、とんでもなく難しいコース。その難しさに多くの選手が避けようとするくらいですが、そこで59というのは、もう“神”としかいいようがない。そのナップが3日間、首位をキープ。正直言ってそのまま逃げ切るものと思っていたのですが、最終日は、PGAナショナルの難しさに屈してしまいました。頂点に立ったのは、予選をギリギリで通ったジョー・ハイスミス。3日目、4日目ともに7アンダーという大まくりで優勝をかっさらいました。まずコースの話をすると、PGAナショナルの難しさは、風の影響を受けやすいこと、グリーンのアンジュレーションが強いこと、そして何といっても池絡みのホールが多いことにあります。だから、ショットメーカーじゃないと太刀打ちできない。
また、今回ハイスミスの優勝で改めて感じたのが、レフティーに有利だということ。そういう点でいうと、オーガスタナショナルに似ています。特に、“ベアトラップ”と呼ばれる15~17番ホールの2つのパー3、15番と17番は、オーガスタの12番と同じ作りになっていて、グリーンは右の奥が広くなっています。
レフティーの場合、左サイドから引っかけて飛ぶミスはOK。だから思い切って打っていける。しかし、右打ちのゴルファーの場合、引っかけたら左のバンカーにつかまり、下り傾斜の寄らないバンカーショットになります。だからといって右にペラッとなってしまうと池に入ってしまう。ハイスミスはその優位性を存分に生かしたような気がします。
日本人選手は星野陸也選手が予選を通過。3日目に6つスコア伸ばして14位タイまで上がってきましたが、最終日は4オーバーで最終的には7アンダーの48位タイで終わりました。今年2回目の予選通過だったわけですが、結果を残したいという気持ちが強過ぎたのかもしれません。また最終日は、1番パー4、2番パー4ともナイスショットを打ちながらバーディーを取れず、伸ばしたかった3番パー5でバーディーが取れなかったことで焦りも生じたのでしょう。
初めてのコース、さらに試合後本人もコメントしていましたが、風の影響でコンディションがガラっと変わってしまったことも影響したのでしょう。ただ、これも経験です。もともとショットメーカーで、PGAツアーでも十分に戦える力を持っている選手。その経験を今後のプレーに生かして欲しいと思います。
さて次戦は、「アーノルド・パーマーインビテーショナル presented by マスターカード」。期待は、やはり松山英樹選手です。舞台となるベイヒルクラブ&ロッジは、松山選手の家からも20分くらいで行けるところにあって、彼にとっては庭みたいなもの。知り尽くしたコースで、昨年優勝のスコッティ・シェフラーと競い合ってくれないかなと密かに期待しています。この「アーノルド・パーマーインビテーショナル」と、その翌週の「ザ・プレーヤーズチャンピオンシップ」は、トッププレーヤーが集結する大会。大いに楽しみたいと思います。
(写真:Getty Images)
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2月27日(木)~3月2日(日)