2日連続サスペンデッドとなったプレーオフシリーズ第1戦。実力者たちのエンジンがかかってきた。

　米男子ツアーのフェデックスカッププレーオフシリーズ初戦のザ・バークレイズは現地時間23日、ニュージャージー州リバティ・ナショナルGCを舞台に雷雨の影響で日没サスペンデッドとなった第1ラウンドの続きと第2ラウンドの競技を行ったが、再び日没が近づき最終組が10番を終えたところで2日連続順延となった。

　そんな中、本命のタイガー・ウッズ（米）と同組で回ったマット・クーチャー（米）が13ホールを終えて通算10アンダーまでスコアを伸ばし、暫定ながら単独トップに躍り出た。1打差の暫定2位タイにすでに第2ラウンドをホールアウトしているウェブ・シンプソン（米）とゲーリー・ウッドランド（米）が並び、通算7アンダー暫定4位タイにツアー2勝目が待たれるリッキー・ファウラー（米）、この日ノーボギーの8アンダー63と爆発したキーガン・ブラッドリー（米）、マスターズチャンピオンのアダム・スコット（豪）、全米オープン覇者のジャスティン・ローズ（英／14ホール終了）がつけている。

　またこの日、1イーグル、3バーディの5アンダー66をマークしたセルヒオ・ガルシア（スペイン）が通算6アンダーでヘンリック・ステンソン（スウェーデン／14ホール終了）、ジム・フューリック（米／14ホール終了）らと並び、第1ラウンド終了時点の44位タイから暫定8位タイの好位置に浮上。16ホールまでに7バーディ（2ボギー）を量産したローリー・マキロイ（北アイルランド）も通算5アンダー暫定15位タイと上位争いに割って入ってきた。

　一方、第1ラウンドを7位タイでクリアしたタイガーは、第2ラウンドの出だしから絶妙なパットを決め5番までに3バーディの好調ぶり。ところが6番パー5でティーショットをアゴの高いバンカーに打ち込み、イーグルやバーディを期待できるホールでスコアを伸ばせず、続く7番パー4ではグリーン手前からのアプローチがピンを直撃して微妙な距離のパーパットを残し、それを決めきれずにボギー。そこから流れが変わり10番、11番の連続ボギーでズルズルと後退した。

　しかし13番のパー5でおよそ4メートルのバーディパットをきっちり沈めて追撃態勢へ。だが勢いがつきはじめたところで順延となり、チャージは明日以降にお預け。13ホール終了時点での通算5アンダーはマキロイらと並び暫定15位タイに後退した。

　前日の雨でグリーンが止まりやすかったことでスコアを伸ばすプレーヤーが続出する展開に、暫定トップのクーチャーは「皆良いゴルフをしているし、誰にでもチャンスはある」と気を引き締める。目下フェデックスカップのポイントランキング1位を走るタイガーだが、もし同ランク2位のクーチャーが勝てば逆転され2位に後退することに。2009年以来4年ぶり3度目の年間王者を目指すタイガーにとってここからが本当の勝負になる。