A.スコット大逆転V! 手負いのタイガーは1打足りず…
2013年8月26日(月)午前8:40
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マスターズチャンピオンのアダム・スコット(豪)がタイガー・ウッズ(米)ら強豪を振り切り逆転優勝を飾った。
米男子ツアーのフェデックスカッププレーオフシリーズ初戦、ザ・バークレイズは現地時間25日、ニュージャージー州リバティ・ナショナルGCを舞台に最終ラウンドの競技を終了。この日ノーボギーの5アンダー66をマークしたスコットが6打差を引っくり返し、逆転でツアー通算10勝目を挙げた。
通算11アンダーでホールアウトした時点ではまだ首位とは2打差あったスコット。しかし上位がスコアを落とし待つこと45分、同じく11アンダーで18番を迎えたのが普段から仲の良い全米オープンチャンピオンのジャスティン・ローズ(英)だった。2打目でグリーンをとらえたローズが2パットのパーならプレーオフにもつれ込む展開。しかしローズは「攻撃的に打ち過ぎた」とまさかのスリーパットで脱落を余儀なくされた。
すると今度はショットを打つたび腰痛に顔を歪め、バックナインで3つボギーを叩いて後退したタイガーが息を吹き返す。ワンオン可能な16番パー4でティーショットをグリーン手前に運んでバーディ。続く17番は完璧な8番アイアンのセカンドショットをピンそばに寄せて連続バーディに成功する。最終18番もバーディで締めくくればスコットに並ぶ大事な場面。しかし2打目がグリーンをわずかにオーバー。アプローチもあとわずか数センチのところでカップの淵に止まりバーディならず。1打差2位タイに甘んじた。
最後は1打差で追いかけていた最終組のゲーリー・ウッドランド(米)がバーディトライに失敗してスコットの勝利が確定。「正直、信じられない気持ちです。ただ自分のゴルフをしようとしただけで、まさか勝つチャンスがあるなんて思ってもみなかった。でも今日はすべてが自分の思い通りにいきました」と前日の13位タイから優勝を勝ち取ったスコット。この1勝でフェデックスカップのポイントランキングでも11位から2位に急浮上。1,000万ドル(約9億8,700万円)のボーナスがかかる年間王者へ一気にチャンスが広がった。
一方、大会前に痛めた腰をかばいながらのプレーとなったタイガーはショット後にしゃがみ込むなど、痛みに耐えながらのラウンド。「チャンスはあった。最後の(バーディ)パットは入ったと思った」と悔しそう。次週のプレーオフシリーズ第2戦、ドイツ銀行選手権(30日?9月2日/マサチューセッツ州、TPCボストン)への出場については明言を避けた。
タイガーと並ぶ通算10アンダー2位タイにローズ、ウッドランドの他、グラハム・デラート(カナダ)が入り、最終日に6アンダー65の好スコアをマークしたフィル・ミケルソン(米)が通算9アンダーで前日の34位タイから6位タイに大きく順位を上げ4日間の競技を終えている。
ローリー・マキロイ(北アイルランド)は20歳のジョーダン・スピース(米)らと並び通算5アンダー19位タイ、リッキー・ファウラー(米)も通算8アンダー9位タイと優勝争いに絡めなかった。