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海外男子

タイガー2打及ばず、伏兵・Z.ジョンソンが勝利/マスターズ

2007年12月24日(月)午後0:35

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 吹き荒れる風と高速グリーン。4日間を通じてオーガスタの魔女が選手たちを苦しめたのが今年のマスターズだ。

 97年にタイガー・ウッズ(米)が通算18アンダーの大会記録を叩き出して以来、毎年、舞台となるオーガスタナショナルGCのコース改造を繰り返し、大会側はメジャーとしての難易度を保とうとしてきた。だが今大会、ただでさえ傾斜のきつい高速グリーンが固さを増し、風も巻いて難易度は最高となり、選手たちに襲い掛かった。

 ディフェンディング・チャンピオンのフィル・ミケルソン(米)、昨年死の病床に臥していた父・アール氏に優勝を届けられなかった悔しさを晴らしにきたタイガー。どちらも負けられない戦いは、そんな厳しい条件の中で幕を開けた。

 だが、ジャスティン・ローズ(英)、ブレット・ウェトリッチ(米)の2人が3アンダーで首位タイに立った第1ラウンド。タイガーは1オーバー、ミケルソンは4オーバーといずれも出遅れてしまう。

 第2ラウンドになってもドライバーが安定しないタイガーは、やはり2オーバー74とパッとせず通算3オーバー。アンダーパーが首位のティム・クラーク(南ア)ら3人となってしまった難コースで忍耐を続けているとはいえ、通算5オーバーのミケルソンと共に上位に浮上できずに苦しんだ。

 第3ラウンド、ようやく優勝争いに顔を出したタイガーだが、上がり2ホール連続ボギーで通算3オーバー。悔しさをあらわにしたが、周囲はそれ以上にコースと格闘。突っ走っていたはずのスチュアート・アップルビー(豪)も通算2オーバーで、逆転の可能性が出てきた。

 アップルビーとタイガーが最終組でプレーした最終ラウンド。タイガーの大会5勝目に期待がかかったが、寒さまで加わったタフなコンディションは、タイガーにも容赦ない。おかげでアップルビーと共にズルズルとスコアを落として大混戦が展開された。この間にツアー1勝のザック・ジョンソン(米)が、プレッシャーのかかるバックナインに入って首位に浮上した。

 タイガーも13番のイーグルで追い上げ態勢に入ったが、勢いは今ひとつ。木の後ろからのショットでクラブを折ってしまった11番の出来事が最後まで尾を引いて、重圧に耐えたジョンソンに2打及ばず、2年続けて涙を飲んだ。

 グリーンジャケットを羽織ってもまだ信じられない表情だった伏兵・ジョンソンだが「集中するとパットがよく入った」と無欲の勝利の喜びに浸っていた。

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