タイガー・ウッズ（米）とフィル・ミケルソン（米）のライバル対決が佳境を迎える。

　米男子ツアーのフェデックスカッププレーオフシリーズ最終戦、ザ・ツアー選手権は現地時間13日、ジョージア州アトランタのイースト・レイクGCで開幕。フェデックスカップポイントランクの上位30人が激突し、今大会終了時にランクトップの選手が1,000万ドル（約11億4,000万円）のチャンピオンボーナスを獲得する。

　現在ランク首位に居るのが他ならぬタイガーだ。プレーオフ初戦のザ・バークレイズを欠場。ドイツ銀行選手権はミケルソンに惜敗したが、前週行われたBMW選手権で勝利し、“指定席”に戻っている。

　一方、ライバルのタイガーとの直接対決を制し、喜びを爆発させたミケルソンは、先週お休み。スケジュールのあり方についてツアーを批判するなど、周辺は騒がしかったが、十分にエネルギーを蓄えて現地入りしている。予選ラウンドの組み合わせはフェデックスカップポイントのランク順となるため、ランク2位のスティーブ・ストリッカー（米）がタイガーと同じ最終組。ミケルソンはその1組前でローリー・サバティーニ（南ア）と回ることになっており、直接対決は週末までお預け。しかし、今週も二人の間で激しいバトルが繰り広げられるのは間違いない。

　そのカギを握るコースは、残念ながら最悪のコンディションで大一番を迎えることになった。8月に異常な猛暑が続いた現地の気候で大きなダメージを受けており、特にグリーンがひどい状態に。大会直前まで練習ラウンドもマトモにできない緊急事態に、選手たちもため息をつくしかなかった。プロアマは中止。練習ラウンドは何とかできるようになったものの、18ホール中3つのホールのグリーンはプレーできなかったため、ここに関しては誰もがぶっつけ本番になった。

　グリーンの速さはスティンプメーターで9.5フィート（2.87メートル）。通常のトーナメントが11.5フィート（3.48メートル）なのを考えると、当然ビッグイベントにはふさわしくない。だが、それでも自然と戦い、与えられた状況でプレーするのがゴルフ。これを上手に受け入れ、克服したものだけが最後の最後に笑うことになる。