遼、16位タイ好発進! L.ウェストウッドが『60』で単独首位
2011年12月16日(金)午後0:40
石川遼が今季初優勝に向けて世界の強豪相手に好スタートを切った。
アジアンツアー最終戦、タイランドゴルフ選手権第1ラウンド(現地時間15日/タイ、アマタスプリングスCC)は、世界ランク3位のリー・ウェストウッド(英)がキャリア最少スコアとなる12アンダー60を叩き出して単独首位に立ち、メジャー2勝のジョン・デイリー(米)が5打差で追う展開となっている。
現在世界ランク50位で来季のマスターズ出場権をかけて戦っている石川は2アンダー70で回り、16位タイとまずまずの初日となった。
途中まではリーダーボードに名を連ねていた。3番、4番で連続バーディを奪うと、6番、7番でも続けてバーディ。前半最後の9番でティーショットが池につかまりダブルボギーを叩いたものの、11番でバーディを奪い返す。その後はスコアを伸ばせず3アンダーで終盤を迎えた。だが、大詰めの17番パー3で落とし穴が待っていた。ティーショットをまたしても池に入れ、痛恨のボギー。これで2アンダーに後退し、同組でラウンドした首位のウェストウッドと10打差の16位タイでホールアウトした。
それでも、思うようなスイングができたことで表情は明るい。「(パット、アプローチ以外の)ショット約40回のうち35?6回は同じスイングができた」と、笑顔が弾けるのはシーズンを通して目先の結果より理想のスイングを追いかけてきたから。世界のトッププレーヤーたちが集まった今季最後の戦いでこれを形にしようと意気込んでいる。
一方、ウェストウッドはアジアンツアー最少ストロークタイ記録でコースレコード。「『60』なんて出したことがない。ドイツで2回『61』を出したことがあるけど。(キャディの)ビリーが、2週間前ネッドバンク(・ゴルフ・チャレンジ)で『62』を出した時、あんないいゴルフは見たことがないと思ったけど今回はそれ以上だ、と言っていた」と、童顔をほころばせた。
最初の6ホールで1イーグルを含む7アンダーとなった時点で「13アンダー出すことを考えた」というウェストウッドは、波に乗ってプレーを続けて『60』を叩き出し、5打のアドバンテージを生かして優勝に突っ走る。
また、デイリーは7アンダー65をマークして単独2位につけたものの、ウェストウッドの後ろの組でプレーしており、爆発的スコアの一部始終を見る羽目になった。「まったく、なんてラウンドだ」と苦笑。先月豪州ツアーのオーストラリアン・オープンで池ポチャを連発して逆上し、「ボールがなくなった」と棄権した事件の後だけに何とか名誉を挽回したいところだ。
その他上位陣は、4アンダー68の3位タイにグレゴリー・ボーディ(仏)、タワン・ウィラチャン(タイ)の2人が続き、3アンダー69でラウンドしたマスターズ王者チャール・シュワーツェル(南ア)、市原弘大ら11人が5位タイにつける混戦模様。全英オープン王者ダレン・クラーク(北アイルランド)は、1アンダー71で回って27位タイとなっている。
他の日本勢は、平塚哲二が1アンダー71の27位タイとまずまずの位置につけたが、久保谷健一はイーブンパー72の41位タイ、片岡大育、丸山大輔は1オーバー73で58位タイと出遅れた。松村道央は3オーバー75で83位タイ、片山晋呉、谷昭範、岩田寛、内藤寛太郎が5オーバー77で110位タイと苦しいスタートとなった。