藍、号泣! プロ11年目の宮里優作が悲願のツアー初V
2013年12月8日(日)午後5:57
悲願のツアー初優勝が決まった瞬間、兄はその場にしゃがみ込み、その兄を応援してきた妹は人目もはばからず号泣した。
国内男子ツアー今季最終戦 ゴルフ日本シリーズJTカップは8日、東京都の東京よみうりカントリークラブを舞台に最終ラウンドの競技を行い、宮里優作が途中スコアを崩しながらも1オーバー71で耐え、通算13アンダーでプロ11年目にして嬉しいツアー初優勝を成し遂げた。
これが16回目の最終日最終組となる宮里は、出だしの1番でボギーを先行させると、4番でもボギー。6番、7番の連続バーディで一時はイーブンまで戻したが、8番、9番、10番と3連続ボギーを叩いて15番を終えた時点で呉阿順(中)に1打差まで迫られてしまう。それでも宮里は17番でバーディを奪って突き放すと、最終18番では左のラフから2打目をトップさせて反対側のラフまで転がしてしまうトラブルに見舞われたものの、3打目のアプローチを直接カップにねじ込んで“優勝”の2文字をつかみとった。
「諦めかけたこともあったけど、周りのスタッフや家族に支えられてやっとここまで来ることが出来た」と涙ながらに語った宮里。優勝が決まった瞬間、この日応援に来ていた妹の藍は大粒の涙を流した。その涙が表すようにここまでの道は決して平坦ではなかった。ジュニア時代に8勝を挙げ、東北福祉大学に進学するとアマチュア時代に日本アマチュアゴルフ選手権競技、日本学生ゴルフ選手権競技など主要タイトルを総ナメに。しかしプロ転向後は16回の最終日最終組(うち4度はトップ)とあと一歩まで迫りながらも未勝利に終わっていた。
それだけに勝利の喜びもひとしおだったはず。それでも「まだまだ1勝じゃ足りない。2勝、3勝と積み重ねていって本当に強いプレーヤーを目指したい」と宮里の視線は遠くを見据えていた。
上位陣は、通算10アンダー単独2位に呉、通算9アンダー単独3位に谷原秀人。こちらもツアー初優勝がかかっていた山下和宏は4オーバー74を叩いて通算7アンダー単独4位に終わっている。