タイガー、P.ミケルソン、R.マキロイら本命乱立のゴルフの祭典
2012年4月5日(木)午前11:01
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本命乱立!? 今年のゴルフの祭典マスターズは誰が勝ってもおかしくない激戦が予想されている。
大会2日前から断続的に襲ってきたサンダーストームの影響でコースがダメージを受け、異例のバーディ合戦になるという声もあがる中、現地時間5日に幕を開ける今年のマスターズ(ジョージア州、オーガスタナショナルGC)。2週間前のアーノルド・パーマー招待で復活優勝を飾り、7年ぶり5度目の優勝を狙うタイガー・ウッズ(米)、20回目の出場で4度目の優勝に自信を見せるフィル・ミケルソン(米)、昨年単独首位でサンデーバックナインを迎えながら自滅した全米オープン王者、ローリー・マキロイ(北アイルランド)の3人が有力とされているが、他の選手たちも黙ってはいない。特に世界ランクNo.1のルーク・ドナルド(英)、No.3のリー・ウェストウッド(英)のメジャー未勝利組は、安定度抜群でグリーンジャケットを狙っている。
タイガーは、ショット、パットともに自信を取り戻して大会に備えている。「人生の半分をここで過ごしており、いろいろなことを学んでいる」と、謙虚な姿勢でメジャー通算15勝目に向けて自分のプレーを貫く構えだ。
ミケルソンは、調子の波をしっかりとここに合わせてきている。過去19回の出場で優勝3回を含め、トップ10入りが13回。得意な大会とあって余裕の表情だ。乳がんと戦い続けるエイミー夫人に元気を与えるためにも、2年ぶりのグリーンジャケットで最後に笑いたい。
一方、昨年最終日のバックナインで自滅し、悔しい敗北を喫したマキロイは「ほんとうに多くのことを学んだ。去年は人間としてもゴルファーとしてもマスターズに、いやメジャーに優勝する準備ができていなかったんだ。勝つには何が必要かを真剣に考える必要があった。自分は精神的に進歩した。(去年のマスターズは)とても大きなターニングポイントであり、経験だった」と振り返った。
そのきっかけとなった10番について「あそこにはデーモン(悪魔)がいると話したそうだが?」と聞かれると「それは正確ではない。(ティーショットを打ち込んだ)キャビンがなんて近いんだ。ティーから50ヤードしかないじゃないか、って言ったんだ」と笑いながら話したマキロイ。大会初優勝に人一倍意欲を燃やしており、経験豊富な先輩プレーヤーたちを戦々恐々とさせている。
また、大会初日の第1ラウンドスタート前に行われれるオナラリー(名誉)スタートでは、ゲイリー・プレイヤー(南ア)がデビューを果たす。アーノルド・パーマー(米)、ジャック・ニクラウス(米)と3人合わせてマスターズ13勝、メジャー56勝というビッグ3が初めて揃い、華やかな大会の開始を告げるのも楽しみだ。
大会前には、揃ってグリーンジャケットを着て姿を見せ、仲良く談笑した3人だが、そこはかつてのライバル同士。「誰が一番いいショットを打つか? もちろん気になるよ。自分はこれに備えてハードにトレーニングしてきた。今日(の会見)にも、ジムから来たんだよ。全員、やる気満々だ」とのプレイヤーが口にしたように、往年の目の輝きを取り戻すに違いない。
日本勢は、石川遼、松山英樹の2人が参戦。日本人初のメジャータイトルに挑む。