マスターズで“ピンクジャケット”を着用した女性CEO
2012年4月10日(火)午後0:05
マスターズの有力スポンサーであるIBMのCEO(最高経営責任者)に、今年のはじめに就任したバージニア・ロメッティ女史。同コースメンバーの証である“グリーンジャケット”を着て会場に姿を現すのかが大会前に話題となっていたが、大会最終日、18番グリーンの特等席に座っていたロメッティ氏は“ピンク”のジャケットを羽織っていた。
完全なるプライベートクラブのオーガスタナショナルGCでメジャー初戦が開催されることでこれまで様々な問題が起こってきたが、そのひとつが2002年の出来事。女性会員がひとりもいないクラブに対し、全米女性団体(NCWO)のマーサ・バーク会長が噛みつき、現状が改善されないままなら大会スポンサーの不買運動を起こすと発言。クラブ側がこれに屈しなかったため、同団体が大会スポンサー企業に対して圧力行動を起こし、マスターズは2年間スポンサーなしで開催されたという経緯がある。
女性メンバー問題に関してはその後、騒動はいったん鎮静化したが、今年はじめにロメッティ氏がCEOに就任したことで、クラブ側の動向が再注目されていた。IBMがスポンサーになって以来、歴代4人のCEO(全員男性)がグリーンジャケットを着て“メンバー”として大会に招待されていたことから、同クラブが過去の伝統を破り、女性であるロメッティ氏にグリーンジャケットを与えるのでは? と思われてきた。
だが、実際に会場で見かけられたロメッティ氏はピンク色のジャケットを着用。大会期間中はIBM側もブースに厳しいセキュリティを敷いており、様子が分からない状態が続き、クラブ側も「プライベートクラブなので」という理由で一切詳細を明らかにしていないが、この問題が再び物議を醸す可能性はある。(STATS-AP)