ローリー・マキロイ（北アイルランド）が2016年リオデジャネイロ五輪にアイルランド代表として出場することになりそうだ。

　アイルランド島にあり、アイルランド共和国と隣接していながら、政治的な事情で英国領となっている北アイルランド。同国出身のマキロイは、1904年のセントルイス大会以来112年ぶりにゴルフが五輪正式競技となることが決まってから悩みを抱えていた。英国代表で出場するのか、アイルランド代表で出場するのかという問題だ。

　このことが各所で取り沙汰され、どちらを選んでも、選ばなかった側からは非難されることは明白だ。そのため、一時はマキロイが五輪欠場まで匂わせたほどだった。

　だが、ここへ来てゴルフの総本山R＆A（ロイヤル・アンド・エイシェント・ゴルフ・クラブ）のチーフ・エグゼクティブ、ピーター・ドーソン氏がひとつの指針を口にしている。

「ローリー（マキロイ）の歴史は、アマチュアのワールドカップのようなレベルでアイルランドの一員としてプレーしている。だから、アイルランド代表になるはず。IOC（国際オリンピック委員会）の方針もそのはずだ」と。世界ランクNo.1の座から転落し、今季はやや不調だとはいえ、将来のゴルフ界を担うことは確実なマキロイだけに、心置きなく五輪でプレーできるような結論が早く出ることを祈りたい。