国内男子ツアー、とおとうみ浜松オープンは20日、静岡県のグランディ浜名湖ゴルフクラブを舞台に最終ラウンドの競技を終了。3位タイからスタートしたジェイ・チョイ（米）が終盤に逆転劇を演じ、通算16アンダーでツアー初優勝を飾った。プロ3戦目でツアー最速Vを狙ったルーキーの藤本佳則は1打及ばず単独2位、石川遼は2オーバー74とスコアを崩して通算4アンダー41位タイに終わっている。

　ツアー参戦3年目のチョイは首位と5打差でスタートしたこの日、1番でバーディ発進を切ると、4番から4連続バーディを奪いトップとの差をつめる。後半は14番までスコアカード通りのゴルフとなるも15番でバーディ奪取。首位の藤本が17番でスコアを落としたため、首位タイに並んで18番を迎え、見事にバーディを奪って単独首位に。あとは最終組の藤本の結果を待つだけとなったが、藤本が最終18番でバーディを奪えなかったため、悲願の初Vを手にした。

　一方の藤本は14番までは4バーディ、1ボギーで回り、3つスコアを伸ばして単独首位をキープする。ところが続く15番でボギーを叩くと、17番でも痛恨のボギー。この時点でチョイと通算15アンダーで並ぶ。最終ホールでバーディを奪って先にホールアウトしたチョイに対し、18番パー5で何としてでもスコアを伸ばしたい藤本。3オンして微妙な距離のバーディパットを残すと、プレーオフに持ち込むために決めたいパットだったが、わずかに外れて万事休す。初日からトーナメントをリードしてきた藤本だったが、最終ホールで惜しくも優勝を逃した。藤本は絶えず笑顔を見せてラウンドしていたが、このときばかりは悔しそうな表情を浮かべていた。

　前日14位タイに順位を上げた石川はスコアメイクに苦しんだ。前半は2バーディ、2ボギーのイーブンパーで回るも、後半出だしの10番でボギーを叩くと、12番パー3でティーショットが池につかまり痛恨のダブルボギー。その後1つスコアを戻したが2オーバー74を叩いて通算4アンダー41位タイで4日間の競技を終えた。

　その他上位陣は、首位と2打差の単独3位に谷原秀人、さらに1打差の単独4位にカート・バーンズ（豪）が入った。通算12アンダー単独5位にS・K・ホ（韓）、通算10アンダー6位タイに武藤俊憲、近藤共弘ら、通算9アンダー10位タイに4アンダー68をマークした池田勇太のほか、小田孔明、藤田寛之、谷口徹らベテラン勢が名を連ねた。