タイガー大逆転で帝王に並ぶ通算73勝目! 石川も9位タイと健闘
2012年6月4日(月)午前7:50
タイガー・ウッズ(米)が久しぶりに雄叫びにも似たガッツポーズを披露。4打差を逆転し今季2勝目、ツアー通算73勝目を達成した。
帝王ジャック・ニクラウス(米)がホストを務める米男子ツアーのザ・メモリアル・トーナメント(オハイオ州、ミュアフィールド・ビレッジGC)は現地時間3日、最終ラウンドの競技を終了。4位タイからスタートしたタイガーが上がり4ホールで3つのバーディを奪って5アンダー67の好スコアをマーク。通算9アンダーまでスコアを伸ばし、3月のアーノルド・パーマー招待に続くシーズン2勝目を飾り完全復活をアピールした。
勝負を決めたのは16番パー3。グリーンを外しながら、ラフから池に向かって打つ難しいアプローチを絶妙なロブショットで直接カップインさせるチップインバーディ奪取に成功。スキャンダル以降見せたことのなかった盛大なガッツポーズで喜びを表現すると、最終18番でもピンそば2メートルに寄せてバーディで締めくくり、大会ホストのニクラウスに並ぶ歴代2位の通算73勝目を勝ち取った。ちなみに今大会とタイガーの相性は抜群で、過去3連覇を含む4勝を挙げており、これで通算勝ち星を『5』に伸ばしたことになる。
「今日はショットがすべて良かった。コーチのショーン(フォーリー)から自分のゴルフをすれば良いと言われて、その通りにしてほぼノーミスのラウンド。プロになる前からずっと目標にしてきたジャック(ニクラウス)の記録(通算勝利数)に36歳で並ぶことが出来てとても素敵な気分だ」と柔らかい笑顔を浮かべたタイガー。これで今月行われる全米オープン(現地時間14?17日/カリフォルニア州、オリンピックC)での久々のメジャー勝利に弾みをつける格好となった。
タイガーに2打差の2位タイに一時首位に立ったローリー・サバティーニ(南ア)とアンドレス・ロメロ(アルゼンチン)が続き、前日のトーナメントリーダー、スペンサー・レビン(米)は通算5アンダーでダニエル・サマーヘイズ(米)と並び4位タイに終わっている。また、世界ランク1位のルーク・ドナルド(英)が最終日になってようやく60台(68)をマークし、通算1アンダーで24ランクアップの単独12位に入った。
一方、上位進出が期待された石川遼はスコアを1つ落とし通算2アンダーとしたものの、トップ10圏内キープの9位タイでフィニッシュ。目標である来季のシード権獲得にまた一歩近づいた。
強豪が集うビッグイベントでのトップ10入りは立派だが、本人は納得の行かない表情。「そんなに良いゴルフじゃないですね。悪いなりに耐えられたと思うんですけど、後ろの組で優勝争いしている選手がいる中で(自分は優勝争いに)絡めず悔しいです」と不満を隠せなかった。今回の米ツアー5連戦は残り3試合。「このコースで得た経験を次に活かしていきたい。気持ちを切らさず集中して練習したい」と石川は気持ちを切り替えて前を向いた。
もうひとりの日本勢、今田竜二はダブルボギーを2つ叩くなど8オーバー80を叩いて通算10オーバー。前日の31位タイから62位タイに順位を落とし4日間の競技を終えている。