無名のJ.デイリー、強豪抑えメジャーでツアー初V!
2012年7月2日(月)午前11:04
誰もが欲しがるメジャータイトルをほぼ無名の51歳が勝ち取った。
米チャンピオンズツアー今季メジャー第2戦、コンステレーションエナジー・シニアプレーヤーズ選手権(ペンシルバニア州、フォックス・チャペルGC)は現地時間1日、最終ラウンドの競技を行い、前日首位タイに浮上したジョー・デイリー(米)が最終ホールをバーディで締めくくり、4日連続の60台(66-64-68-68)をマーク。通算14アンダーでホールアウトし、メジャーチャンピオンらビッグネームを抑え見事ツアー初勝利を飾った。
2打差の単独2位に昨年の賞金王トム・レーマン(米)が食い込み、この日のベストスコア5アンダー65を叩き出したオーリン・ブラウン(米)が通算11アンダー単独3位。デイリーと同じ首位タイからスタートし、2週連続優勝を狙ったマーク・カルカベッキア(米)はスコアを2つ落とし、通算10アンダーで連覇を目指したフレッド・カプルス(米)と並び4位タイに終わっている。
レギュラーツアー時代からトップを張ってきた選手たちの中にあって、デイリーの現役時代の戦績はないに等しい。独学でゴルフを学び32歳の時に脱サラしてプロになるものの、下部ツアーやミニツアーでしか出番はなく、経費節減のため妻がキャディを買って出たこともある。そんな無名の51歳は今季メジャー初戦のシニアPGA選手権で、最終日に『64』をマークし4位タイに食い込んで自信を身につけた。
今回は3日目にカプルスとレーマンというツアーきってのスタープレーヤー2人と同組になり、気圧され崩れると思いきや、2人を上回る好プレーで首位タイに浮上。「自分にとって一世一代のチャンス」と位置づけた最終日は、レギュラーツアー13勝を誇る全英オープンチャンピオンのカルカベッキアを圧倒する内容で初勝利をもぎ取った。
シードを持たないデイリーは今季、限られた試合へのスポット参戦しか認められていなかったが、これでシーズン終了まですべての試合への出場権を獲得。優勝賞金40万5,000ドル(約3,200万円)を加算すると来季のシード入りは確実。つまり来年末までの“職場”を確保したことになる。遅咲きの51歳のこれからの活躍に注目だ。
尚、久々の試合出場となったグレッグ・ノーマン(豪)は、通算5オーバー53位タイに終わっている。