A.スコットがメジャー初Vに王手! タイガー逆転なるか…?
2012年7月22日(日)午前4:26
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メジャー通算15勝を狙うタイガー・ウッズ(米)の前に強力なライバルが立ちふさがった。
第141回全英オープンは現地時間21日、英国ロイヤルリザム&セントアンズGCを舞台に第3ラウンドの競技を終了。この日3バーディ、1ボギーの2アンダー68にスコアをまとめた初日のトーナメントリーダーのアダム・スコット(豪)が、通算11アンダーで後続に4打差をつけメジャー初制覇に王手をかけた。
予選ラウンドの36ホールノーボギーでトーナメントを引っ張ったブラント・スネデカー(米)は、この日だけで6つのボギーを叩き3オーバー73の乱調。通算7アンダーでグラエム・マクドウェル(北アイルランド)と並び2位タイに後退した。
ムービングデーのチャージが期待されたタイガー・ウッズ(米)は、出だしからアイアンの距離感に苦しみボギーを先行させたが、6番からの4ホールで3バーディを奪って盛り返し優勝戦線にしがみつく。しかしその後はスコアを伸ばすことが出来ず、15番でこの日3つ目のボギーを叩いてイーブンパー70止まり。首位を行くスコットとは5打差の通算6アンダー単独4位で最終日を迎えることになった。
その他、この日のベストスコア4アンダー66をマークしたザック・ジョンソン(米)が、全英オープン2度目の優勝を狙うアーニー・エルス(南ア)とともに通算5アンダー5位タイにつけ、通算4アンダー単独7位に22歳の新鋭トービヨン・オルセン(デンマーク)が続いている。
最終日、因縁のあるスコットとタイガーが同組で回る可能性もあったが、タイガーが終盤にスコアを伸ばせず、同組での直接対決は回避された。“因縁”とはスコットのバッグを担ぐスティーブ・ウィリアムス氏がタイガーの元キャディであるということ。タイガーが挙げたメジャー14勝のうち、13勝をウィリアムスとのコンビで挙げているが、2009年のスキャンダル以降2人の関係は悪化。事実上、解雇された格好のウィリアムスがタイガーに対する不満を公の場で口にするなど2人の確執が取りざたされていた。
しかしここまで来たら確執うんぬんは関係ない。スコットが勝てば1993年のグレッグ・ノーマン(豪)以来となるオーストラリア勢の全英制覇となり、タイガーが大逆転で勝利を飾れば2008年の全米オープン以来4年ぶりのメジャー15勝目を達成することになる。強風の予報がある最終日、果たしてどんな結末が待ち受けているのだろうか?
その他の注目選手は、マスターズチャンピオンのブッバ・ワトソン(米)が2アンダー68にスコアをまとめ、通算2アンダーで前日の28位タイから10位タイに浮上。悲願のメジャー初制覇を狙う世界ランク1位のルーク・ドナルド(英)は通算1アンダー14位タイにとどまっている。
日本勢は2人が決勝ラウンド進出を果たしているが、前日まで善戦していた武藤俊憲が3バーディ、2ボギー、1ダブルボギー、1トリプルボギーの4オーバー74を叩き通算3オーバー43位タイに後退。藤本佳則も1バーディ、4ボギーの3オーバー73と崩れ、通算4オーバー54位タイの下位に低迷している。
尚、石川遼、小田孔明、谷口徹、藤田寛之、高山忠洋、市原弘大の面々は決勝ラウンド進出を逃している。