アンダーパーをマークしたのは出場153人中5人だけ。平均スコアが78（6オーバー）を超えるなどコースが牙を剥いた大会2日目。4年ぶりのメジャー勝利を目指すタイガー・ウッズ（米）が暫定首位タイに躍り出た。

　米男子ツアーの今季メジャー最終戦、第94回全米プロゴルフ選手権（サウスカロライナ州、キアワ・アイランド・ゴルフリゾート）は現地時間10日に第2ラウンドの競技を行ったが、コースに強風が吹き荒れ世界の強豪たちが苦戦。最終組のヨースト・ルーテン（オランダ）だけがホールアウト出来ず日没サスペンデッドとなった。

　そんな中、タイガーは最終18番こそ3パットのもったいないボギーを叩いたが、終始安定したゴルフで3バーディ、2ボギーの1アンダー71にスコアをまとめ通算4アンダー。この日のベストスコア3アンダー69をマークした49歳のビジェイ・シン（フィジー）、初日のトーナメントリーダーであるカール・ペターソン（スウェーデン）と並び、暫定トップタイで予選ラウンドをクリアした。

「タフな1日だった。ショットが大きく風に流されてコントロール不能。タップインパーの距離に寄せても安心出来ない。わずかな距離でも風の影響でパターの軌道が狂ってしまう」と難コンディションの2日目を振り返ったタイガー。今年のメジャーは好調なショットにパットが噛み合わず優勝を逃したきたが、今週はパッティングも盤石。まだ半分残っているが、この調子なら最後まで優勝戦線に踏みとどまってくれそうだ。

　その他の上位陣は、通算3アンダー暫定4位にイアン・ポルター（英）。世界ランキング3位のローリー・マキロイ（北アイルランド）がスコアを3つ落としながら、通算2アンダーでジェイミー・ドナルドソン（ウェールズ）と並び暫定5位タイの好位置をキープ。全英オープンで惜敗を喫したアダム・スコット（豪）は、同郷のアーロン・バデリー（豪）らと並び通算1アンダー暫定7位タイにつけている。

　また、この日1アンダー71の好スコアをマークしたフィル・ミケルソン（米）が通算イーブンパー暫定11位タイに浮上したが、初日6位タイの好スタートを切っていたジョン・デイリー（米）は5オーバー77と崩れ、通算1オーバー暫定15位タイに後退している。

　日本勢は石川遼が通算2オーバー暫定24位タイで予選をクリア。谷口徹も通算4オーバー暫定47位タイで決勝ラウンド進出を決めた。しかし、アラフォーの星・藤田寛之は上がり5連続ボギーで通算7オーバー暫定73位タイ。現時点でのカットラインが通算6オーバーのため、予選落ちがほぼ確定している。