タイガーついに始動! P.ミケルソンも参戦
2014年1月23日(木)午後0:05
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タイガー・ウッズ(米)の2014年がついに始動する。
米男子ツアーのファーマーズ・インシュランス・オープンが現地時間23日より開幕。1952年から始まった歴史あるトーナメントで、カリフォルニア州サンディエゴにある名門パブリックコース、トリーパインズGCを舞台に開催される。
同コースといえばタイガーを思い浮かべる人も少なくないだろう。今大会と2008年全米オープンを合わせて通算8勝と、圧倒的な成績を収めている。昨季大会では濃霧の影響により、最終ラウンドが月曜日までもつれ込んだもののリードを守り切り、ツアー通算75勝目を達成した。
それだけに今大会をシーズン初戦に選んだのも十分頷ける。昨季はここでの1勝をきっかけに5勝を挙げツアー賞金王とプレーヤー・オブ・ザ・イヤー(年間最優秀選手賞)を獲得。さらに世界ランキングNo.1にも返り咲いたが、08年以来のメジャー制覇とはならなかった。6年ぶりのビッグタイトルに向け、得意コースで弾みをつけることは出来るか。
大会前日の会見に臨んだタイガーは相性の良いコースということもあり終始笑顔。離婚した元夫人のエリンさんと暮らす2人の子供たちと過ごした時間について珍しく明かしたほどだ。その中でも昨季の大会前に長女サムちゃんと交わしたというエピソードは秀逸だ。サムちゃんは同大会で獲得したトロフィを見て映画“カラテキッズ”の“ボンサイツリー”(盆栽)を思い出したらしい。「違うよ。それよりもう少し大きいものだよ」と説明した父タイガー。だが、サムちゃんが理解するのは難しく、タイガーはウェブで写真を見せ、これまでに手にしたトロフィを並べて見せる羽目に陥った。それでもサムちゃんは「1つ持ってきて」という始末。タイガーは155人のライバル相手に良いプレーをしないとトロフィは手に入らないことまで話した挙句、娘に「OK! じゃあ、行って持ってきて」と言われてしまった。
タイガーは最終日終盤にペースを崩したものの見事に優勝。娘のリクエストに応えた。だが、大会終了後に驚いたのは関係者だった。表彰式後、トロフィはいつも後から送ることになっていたが、昨季に限ってタイガーは自らプライベートジェットで持ち帰ることを希望したからだ。タイガーはトロフィを自ら持ち帰って娘に披露。リビングルームの真ん中に置いて一緒にみんなで踊ったという。世界最強の男も娘には弱い。だが、今季はもう一つトロフィを持って帰り、またもや娘に自慢すると共にメジャー15勝目の弾みにしたい。「自分のキャリアが始まった時から今に至るまで、毎年大切な年だと思っているし、今年も同じように準備している。一緒に戦う全員を倒すつもりでいるんだ」と言い切り、リラックスしていた表情を引き締めた。
やる気なのはタイガーだけではない。地元出身のフィル・ミケルソン(米)も絶好調で臨む。シーズン初戦に選んだ前週のアブダビHSBCゴルフ選手権(欧州ツアー)では最終日にトラブルに見舞われて1打差2位タイ。あと一歩に迫った勝利が手のひらから滑り落ちた。それでも新しいドライバーを手に徐々に順位を上げていった成果は大きい。こちらもメジャー6勝目がかかるシーズンを地元での優勝でスタートさせるべく意欲満々だ。
日本勢は、左手親指付け根の故障で戦線離脱を余儀なくされていた松山英樹が復帰を予定しており、今季まずまずのスタートを切った石川遼も出場。さらに前々週のソニー・オープン・イン・ハワイで8位タイに入った谷原秀人も参戦する。
他に、ジェイソン・デイ(豪)、イアン・ポルター(英)、ブラント・スネデカー(米)、キーガン・ブラッドリー(米)、リー・ウェストウッド(英)、ブッバ・ワトソン(米)らの実力者たちも顔を揃える。昨季の新人王ジョーダン・スピース(米)はタイガーと同組で予選ラウンドをプレーするとあって、こちらも気合十分だ。