（写真提供:Getty Images）

　米男子ツアーのノーザン・トラスト・オープンは現地時間22日、カリフォルニア州のリビエラCCを舞台に最終ラウンドの競技を終了。松山英樹が4アンダー67とチャージをかけ、通算5アンダーでトップと1打差の4位タイフィニッシュ。今季4度目のトップ5入りに、次週以降の今季初勝利へ期待が高まって来た。

　前日のラウンドではバックナインで失速し首位と7打差の19位タイで終えた松山だが、この日はスタートの1番をバーディとすると、6番からは連続バーディをマークし、前半を2アンダーで折り返す。後半、多くの選手が苦しんでいる出だしの10番をしっかりとパーで切り抜けると、11番パー5でスコアを伸ばし、リーダーボードを駆け上がる。14番はボギーとするも、上がり2ホールを連続バーディで締めて、6バーディ、2ボギーの4アンダー67でホールアウトとなった。

【動画】松山、上り2ホールを連続バーディ締め！今季4度目のトップ5入り

　惜しくもプレーオフには1打届かなかったものの、今季4度目となるトップ5フィニッシュを達成。3日目終了時点ではパッティングへの手ごたえを語っていた松山だが、この日のバーディは6番の約6.4メートル以外、全てショートパット。3日目までは60％にも満たなかったパーオン率が77.78％と圧倒的に改善され、猛チャージにつながった。さらに、大会前にコース攻略の鍵と話していた1番と10番では、4日間通じて8ホールで1イーグル、5バーディをマーク。スタートと折り返しでしっかりとリズムを作れたことが、大崩れせずにスコアをまとめられた要因になった。

　今回の結果により、賞金ランクでは8位、フェデックス・ポイントランキングは9位に浮上。そして、トップ10入りの回数は9試合中5試合と、堂々のツアー最多タイとなった。2週後にはWGC-キャデラック選手権（3月5日?8日／フロリダ州トランプ・ナショナル・ドラル）、さらに4月にはマスターズ（4月9日?12日／ジョージア州オーガスタ・ナショナルGC）とビッグトーナメントが近づいているだけに、ツアー屈指の安定感で好調なシーズンを過ごす松山への期待は高まる。まずは次週開催のザ・ホンダ・クラシック（26日?3月1日／フロリダ州PGAナショナル）で今季初勝利を目指す。

　優勝争いは72ホールを終了し、通算6アンダーで並んだジェームス・ハーン（米）、ダスティン・ジョンソン（米）、ポール・ケイシー（英）によるプレーオフへ。2ホール目でジョンソンとハーンがバーディを奪うも、ケイシーはパーとしてしまい脱落。3ホール目は14番パー3で行われたが、2打目でカップを捉えられなかったジョンソンに対し、ハーンがバーディパットを沈めて決着。「びっくりだよ！」と勝利の感想を語った33歳は「ツアーで優勝できるなんて、考えたこともなかった」と自身も驚きの初勝利だったようだ。

　今季米ツアー初参戦となったセルヒオ・ガルシア（スペイン）は、12番までに3つスコアを伸ばし、一時は単独トップに立ったものの、上がり6ホールで3ボギーを叩き、ジョーダン・スピース（米）、松山らと同じ4位タイ。「僕はいつも自分に誠実だが、今日は勝利に値しなかった。最後の6、7ホールが原因だ。常にチャンスをつかもうと懸命にプレーしているけど、連続ボギーで上がるのは良くない。でも、今日の出来では失望することもないよ」と肩を落とした。

　この日単独トップからスタートしたレティーフ・グーセン（南ア）は4オーバー75と崩れ、通算4アンダーの8位タイ。連覇を狙ったバッバ・ワトソン（米）は、通算2アンダーでジム・フューリック（米）らと並び14位タイで大会を終えている。

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